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ぶらりんぐロンドン

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日本人写真家が多数! Performing for the Camera

テートモダンで6月12日までの日程で開催中の写真展「Performing for the Camera」。日常の様子を記録したり、自己表現の手段として利用したり、さまざまな目的で使われる写真ですが、目的によって被写体の振る舞い方は異なります。このエキシビションのテーマは、「被写体」がどのように映されてきたのか。本格的なアート・パフォーマンスに取り組む姿から、誰もが気軽に行うセルフィー(自撮り)まで内容は多岐にわたります。訪れてみると、日本人写真家の作品が多数並んでいたので、その一部をご紹介します。

Masahisa Fukase, From Window 1974.
Courtesy Michael Hoppen Gallery c Masahisa Fukase Archives

まずは、深瀬昌久氏。前妻の洋子氏が仕事先へと出勤する姿を窓から撮影したシリーズの中から1枚(写真上)、水中カメラを使用して、浴槽の中で自分自身を取り続けたシリーズ「ブクブク」が展示されています。水面から少しだけ顔を出し、水面に映る自分と戯れるように撮影されたセルフ・ポートレートは、真剣な表情ゆえにクスっと笑えます(ギフトショップでは「ブクブク」のポスターが販売されていました。英国人の心を惹いているのかもしれません)。

Eikoh Hosoe, b 1933, Simmon: A Private Landscape, 1971.
Eikoh Hosoe courtesy of the artist, Akio Nagasawa Gallery | Publishing (Tokyo) and Jean-Kenta Gauthier (Paris) c The artist

上の写真は、戦後の日本写真界を牽引した細江英公氏によるものです。秋田県の農村を舞台に、舞踊家の土方巽とコラボした「鎌鼬(かまいたち)」シリーズ、人形作家の四谷シモンをモデルにした作品(写真上)が紹介されていました。ひとつの部屋がまるごと細江氏の作品で埋め尽くされ、独創的な世界観が広がっています。

この他にも、ブルックリン・ブリッジで反戦運動のパフォーマンスを行う草間彌生氏、東京るまん℃(Tokyo Rumando)氏らの作品が並んでいます。

Yves Klein (1928–1962) Photographers: Harry Shunk 1924–2006, János Kender 1938–2009
Yves Klein's 'Saut dans le Vide', Fontenay-aux-Roses, France, 1960
Photograph, gelatin silver print on paper. Courtesy of Centre Pompidou – Musée national d’art moderne - Paris – Fonds Shunk-Kender.Gift of the Roy Lichtenstein Foundation in memory of Harry Shunk and János Kender
© Yves Klein, ADAGP, Paris and DACS, London 2016 / Collaboration Harry Shunk and Janos Kender
© J.Paul Getty Trust. The Getty Research Institute, Los Angeles. (2014.R.20). Gift of the Roy Lichtenstein Foundation in memory of Harry Shunk and Janos Kender

また同エキシビションは、フランスのアーティスト、イヴ・クライン氏が塀の上からダイブした写真作品『空虚への跳躍(Saut dans le vide)』(写真上)で始まり、どのようにしてこの作品が撮影されたかが紹介されているのですが、これに合わせて、注目したい日本人作家による作品がもうひとつ。扮装ポートレートで知られる森村泰昌氏が、イヴ・クライン氏になりきった作品『なにものかへのレクイエム(創造の劇場/イヴ・クラインとしての私)』です。上の写真と同じ構図を日本で撮影しています。エキシビションの後半に登場するのでお見逃しなく。

エキシビションのエントランスには、結婚するカップルになりきって撮影できるセットもあるので、ぜひ!

Tate Modern
6月12日まで。大人16ポンド

編集部 C