
コーランが書かれたボード。Quran boards © Alexandra Huddlestone
2月16日までの日程で、大英図書館で開催中の西アフリカ展「West Africa: Word, Symbol, Song」。エキゾチックな響きに興味がかき立てられ、行ってきました!
アフリカというと、口承によって文化が育まれてきたというイメージが広くもたれていますが、このエキシビションが取り上げるのは、口承(音楽)に加え、文字やシンボル。ナイジェリア、ガーナ、セネガルなど、17の国に3億4000万人が暮らし、なんと1000以上の異なる言語が話され、図形や記号システムなど豊かな文化も有しています。そのなかで、文字やシンボルがコミュニティ、宗教、政治においてどのように作用し、歴史が刻まれてきたのかが紹介されています。

Goldweight in the shape of a twoheaded crocodile Ghana 18th 20th century British Museum
中でも特に興味深かったのがシンボル。
一見奇妙なマスクや、置物などのデザインにも意味があり、例えば、後ろを向いた鳥を象ったオブジェ(ガーナ)は、過去から学ぶことの大切さ、2つの頭を持つクロコダイルの重し(ガーナ)には、協力や相互依存などの意味が込められています。カラフルなテキスタイル・デザインにも、それぞれ意味があるようです。
Fancy print cloth Guinea fowlCourtesy of ABC Wax
西アフリカの歴史の中で避けては通れない奴隷制度、植民地支配、そして支配からの独立といったコーナーのほか、レゲエの神様、ボブ・マーリーと同様に、政治的メッセージを音楽にのせて訴えたフェラ・クティ(Fela Kuti)の展示も充実していました。

Felabration poster designed by Lemi Ghariokwu
西アフリカといえば、近年ではエボラ出血熱やマリでのホテル襲撃事件など、物騒な出来事が世間を騒がせていますが、いつかは西アフリカを旅行しみたい、、、という思いで会場を後にしました。

エキシビション会場の出入口にあるギフト・ショップには、西アフリカのテキスタイル・デザインが施されたオイスター・カード・ホルダーが売られていたほか、小物も充実。西アフリカの土産コーナーのようになっているので、ショップを覗いてみるだけでも楽しめるはず。編集部とら兎
West Africa: Word, Symbol, Song
British Library
入場料 10ポンド/2月16日まで
www.bl.uk
|