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マイケル・ジャクソン・オン・ザ・ウォールに行ってきた

ナショナル・ポートレイト・ギャラリーが「The must see exhibition the year」と銘打つ、同ギャラリー肝いりの2018年の大規模エキシビション「Michael Jackson On the Wall」に出かけてきました。

キング・オブ・ポップと呼ばれたマイケル・ジャクソンのビジュアルに、音楽に、ダンスに、生き方に、生い立ちに、存在そのものにインスピレーションを得て創作されたアート作品が一堂に会した今回のエキシビション。
過去に制作された作品のほか、マイケル自身が制作を依頼した作品、今回の企画のために制作された作品などがテーマごとに分けられ、複数の展示室に展示されています。

参加アーティストは、ポップ・アートの巨匠アンディ・ウォーホル、ストリート・アートの先駆者キース・へリング、ユニクロなどのファッション・ブランドともコラボするカウズ(KAWS)をはじめとする日本でも広く知れ渡るアーティストのほか、シュールで前衛的な作品で知られる写真家デビッド・ラシャペル、10年間に渡りマイケルの専属カメラマンとして活躍し、写真を基盤にしたアート作品の評価も高いトッド・グレイ、映像を駆使したイスタレーションを発表するキャンディス・ブレイツといった写真家も。

さらには、ファンタジーな世界観とリアリスティックなダークさを併せ持つイラストレーションでお馴染み、マイケルのアルバム「デンジャラス」のジャケットを手掛けたマーク・ライデン、ターナー賞受賞のグレイソン・ペリーなど。現代アートの雄たちから、これから活躍が期待される若手アーティストまで40以上のアーティストが絵画、写真、映像、音楽などあらゆるメディアを通じて「マイケル」を表現した作品群は、数も質も圧巻の一言!

会場の入口正面に飾られていたのは今回の作品の中でも一際大きく、白馬にまたがるマイケルの姿が貴族の肖像画を思わせる作品。作者は「ストリートファッションに身を包んだアフリカ系米国人」を独自の背景に描き続けてきたアーティストで、これまでミュージシャンの肖像画なども手掛けてきた画家ケヒンデ・ワイリー。ワイリーはこの作品を手掛けた後、なんと、米大統領公邸ホワイトハウスならびに米国立肖像画美術館に飾られるオバマ前大統領の公式肖像画の制作者に選ばれています。

「King of Pop Art」と題された展示室では、アンディ・ウォーホルとマイケルの関係性、そこから生まれたアートなどをフィーチャー。1982年、マイケルをモデルにしたアート作品を初めて制作したとされているのがウォーホル。以来、マイケルは様々なアーティストをインスパイアし続け、2009年に亡くなった後でもこれだけ大規模なエキシビションが開催されるほど、その音楽とともに、アート・アイコンとしても永遠に生き続けているのだと感じました。

作品、展示法、テーマ、展示室のデザイン、どこを見てもとにかくハイセンスなエキシビション。
そしてこれだけの作者も、時代も異なる作品を、テーマも豊富に集めた企画者、キュレーターの力量に脱帽です。

エキシビションの後は特設ショップを覗いてみるのもお忘れなく。(編集部 H)

Michael Jackson On the Wall
National Portrait Gallery
St Martin's Place, London, WC2H 0HE
2018年10月21日まで/15.50~20ポンド
※情報は2018年7月3日現在