デザイン界の最先端に触れる
ロンドン・デザイン・フェスティバル
London Design Festival
■気鋭のデザイナーたちが集うロンドンで、「デザイン」にスポットを当てたイベントが9月17日から25日まで開かれる。ロンドン全域を会場に、アート作品展、家具の販売、レクチャー、トレード・ショー、ポップ・アップ・ショップなど各種イベントが予定され、見所満載。トップ・デザイナーの仕事にインスパイアされてみるのはいかが?(文・塚田沙羅)
2016年9月15日 No.950
究極のデザイナーズ時計を見る
The Green Roomg
英国人デザイナー、ティム・シンプソンさんとオランダ人デザイナー、サラ・ヴァン・ギャメレンさんのユニットによる、時計をモチーフにした体験型インスタレーション=写真上。高さ17.5メートルにもなるカラフルな時計は、1分おきに針が動くのに合わせて色彩の波を生み出し、来場者はカーテンの中からこれを鑑賞する。「人が中に入ることのできる『時間』を作りたかった」とシンプソンさん。展示はStaircase G Level 6にて。
入場無料/V&A Museum, Cromwell Road, SW7 2RL
街中に現れた巨大な笑顔のパビリオン
The Smile
オックスフォード大学新校舎のデザインも手がけた実力派デザイナー、アリソン・ブルックスさんによる、長さ34メートル、高さ3メートルにおよぶ木造の巨大インスタレーション。「Smile」の名の通り、笑顔の口元をイメージしたデザインとなっている。中を歩くことができ、空中に浮いた両端は展望台としての機能を持ち、都市の風景を眺めることができる。22日には、ブルックスさんのレクチャー(チケット制)がV&A美術館で行われる予定。
9月17日~10月12日まで/入場無料/Chelsea College of Art and Design, 16 John Islip Street, SW1P 4JU
英国一を誇るトレード・ショー
100% Design 2016
英国最大の商業デザイン・トレード・ショー。インテリア、キッチン、バスルーム、オフィスなどさまざまなテーマに分けられた会場内に、各社が誇る商品を展示する。1995年から毎年開催されており、デザイン関連のビジネスが新たに生まれる重要な場ともなっている。自宅の模様替えやショッピングのヒントにも活用してもらいたい。開催は21~24日の4日間。
15ポンド/Olympia London, Hammersmith Road, W14 8UX
グラストンベリーがアート作品に
Glastonbury: Land and Legendt
デザイン・フェスティバルの一環として開催されるV&A美術館の企画展。2014年からV&Aが集めるようになった、世界最大規模のロックの祭典であるグラストンベリー・フェスティバルのアーカイブをもとに、映像と音楽で作るエキシビション。2014年の会場の様子を記録したビデオと、イベントのメインとも言える「音」を組み合わせ、まるで万華鏡を覗いているような感覚を味わえる空間が再現される。十数万人の観客が集まって作り出す、カオスに近い熱気ある光景がアートに昇華された作品だ。
2017年2月26日まで/入場無料/V&A Museum, Cromwell Road, SW7 2RL
ザハ・ハディドの作品が勢ぞろい
Zaha Hadid Design Gallery
東京五輪の旧国立競技場デザインを手がけ、今年3月に逝去した世界的デザイナー、ザハ・ハディドさんの展示。ギャラリーは2013年5月にオープンした新しいもので、ハディドさんの最新の作品を常に紹介していたが、今回は家具を中心に、ジュエリーやファッション、建築など多岐にわたる、ハディドさんの初期の作品を紹介する。
9月19日~23日/入場無料/The Zaha Hadid Design Gallery, 101 Goswell Road, EC1V 7EZ
シェイクスピアから着想を得たアトリウム
citizenM: Secret Garden
スタイリッシュなインテリアで定評のあるホテル「citizenM Hotel London Bankside」が、シェイクスピアの「グローブ座」とコラボ。シェイクスピアの言葉「Speak low if you speak love(恋を語るときには声をひそめよ)」をモチーフに、秘密の庭を作り上げた。独創的な空間で、イベントに合わせたオリジナル・カクテルとスペシャル・メニューが楽しめる。
入場無料/citizenM London Bankside, 20 Lavington Street, SE1 0NZ