夜の美術館は大人のクールな学習施設

リアル ナイト★ミュージアム

■ロンドンを代表する観光名所のひとつである「科学博物館(Science Museum)」。普段は午後6時で閉館してしまうが、毎月1回だけ、夜10時までオープンする「Lates」イベントを開催している。入場は無料だが18歳以上に限定し、アルコールも販売されるという。数年前から始まったこのイベントは、今でも大盛況。人気の秘密は何なのか? 確かめるべく筆者も足を運んでみることにした。


科学博物館の「Lates」は、毎月最終週の水曜日。入場開始の午後6時半には、すでに入口の外に長い列ができていた。毎月テーマは異なり、筆者が訪れた1月27日は、現在同館で開催中のエキシビションに合わせた「Cosmonauts(宇宙飛行士)」。飲食物を販売するブースが登場し、ビールやワイン片手に展示を見ることができる。来場者層は20~30代と若い世代が中心で、友達同士やカップルでの参加が目立った。メインエントランスから少し行くと、展示場の一部を利用した「サイレント・ディスコ」が出現。本格的なDJもいる。色とりどりのライトで照らされる中、ヘッドフォンをしながら皆ノリノリで踊っているが、展示を見る人を騒音で妨げることもない、ユニークな仕掛けだ。
宇宙関連の展示を行うスペースでは、熱心に説明を試みるスタッフの周りに人だかりが! ただ楽しむだけでなく、きちんと知識も得られるのがいいところだ。「Lates」では、一夜だけのトークイベントやパフォーマンス・ショー、ワークショップが数多く用意されている。筆者もそのうちのひとつ、「Destination Space Show」を見てみることにした。小さな会場は満席。宇宙飛行について、実験を交えてわかりやすく解説していく。スタッフの女性が、希望した観客をステージに上げ一緒に準備しながら、ロケットの飛ぶ仕組み、宇宙での水の再利用の方法などを道具を用いて説明。ショーの最後で、思わず耳をふさいでしまうほどの爆発音と共に突然飛び上がったロケットにはビックリ!「実際はこの何百倍も衝撃的なんだろうな」と想像が膨らむ。
他にも、マイケル・ジャクソンの「ムーンウォーク」を教えてくれるアクティビティや、シルクスクリーンを体験できるワークショップ、コメディ・ショーなど多数のイベントが開催されていた。
また、自然史博物館(Natural History Museum)も、毎月最終週の金曜日に「Lates」イベントを行っている。こちらも展示場でのアルコールOK。テーマに沿ったカクテルを販売していたり、バイオリン演奏を行っていたりと、楽しめること間違いなしだ。
「遊び」と「学び」がミックスした、クールな「大人の学習施設」を楽しまないのはもったいない! 普段とは違った雰囲気の、夜の博物館をぜひ堪能してみては?(写真・文/塚田沙羅)


ワークショップ・スペースでは、来場者が真剣な表情で手を動かしていた。

科学博物館では、スタッフの女性が宇宙飛行士のコスチュームで登場し、宇宙飛行の仕組みを解説。大人だけの科学の『授業』はなかなか味わえない雰囲気だ。

自然史博物館の前には、開館時間前から長い列ができており、人気のほどが伺える。

【次回のLates】
科学博物館 2月24日(水) 
自然史博物館 2月26日(金)