英国でも大ブーム
大人の塗り絵

ストレス発散、セラピー効果

 

 


■フランスで人気に火が付き、今や世界中で注目されている「塗り絵」。英国でも、ナイジェラ・ローソンら女性セレブの紹介により大ブームが巻き起こっており、大人向けの塗り絵本の売上げが急上昇。人気俳優のベネディクト・カンバーバッチをモデルとした塗り絵など、新商品も次々と発売され、子どもの頃に楽しんだ遊びが「大人向けアクティビティ」としてカムバックを果たしている。

 


「子供用の安いノートブック」というイメージしかなかった「塗り絵」。ところが、ここ数年にわたるフランスでの塗り絵人気の波が英国にも押し寄せ、今年4月以降、「Waterstones」や「WH Smith」での塗り絵の売上げが100万部を突破。インターネット上でも、塗り絵用の下絵のダウンロード数がグングン伸びている。
実は、このブームの中心にいるのは子どもではなく大人。とくに若い女性たちのあいだで、「楽しくて夢中になれる!」と支持を集めているという。
 

 

 


上掲はミリー・マロッタさんの『Animal Kingdom』より(トップも)。
左上の犬は、ジョハンナ・バスフォードさんの『Secret Garden』より掲載。



 


点と点を繋ぎ合わせて1つの絵を完成させる『The 1000 Dot-to-Dot Book』も大人気。
これら「大人の塗り絵」は、従来の子供向けのものとは異なり、緻密なデザイン性と高いアート性を誇り、美的センスを問われるものが主流。手先が器用で、表現力も豊かな大人だからこそ楽しめる内容だ。最近の一番の売れ筋は、ウェールズ出身のイラストレーター、ミリー・マロッタさんの『Animal Kingdom』(3.99ポンド)。昨年の発売以来50万部を売り上げ、アマゾンUKの売上げランキングでも第4位にランクイン。また、スコットランド出身のイラストレーター、ジョハンナ(ジョアンナ)・バスフォードさんによる『Secret Garden』(7.39ポンド)の売上げも、ここ2年間で140万部を記録している。白い紙に黒インクで繊細に描かれたイラストは、まるでヴィクトリア朝時代のテキスタイルのよう。童話のワンシーンのようでもあり、彩色しはじめると時間が経つのも忘れてしまうのだとか。
さらに、塗り絵には趣味としての楽しみ以外にもストレス発散やリラックス効果のほか、大人ならではの高度な技法(ぼかし、濃淡)の使用や配色の工夫など、創造力も要するため、脳を大きく活性化させることができるという。完成した作品をSNSに投稿しあったりして楽しむ輪も広がっている。
あらゆるものがデジタル化されつつある現代、子どもの頃のように無心になって、手軽にアナログな作業に没頭できる塗り絵。みなさんもぜひ1冊、購入してみては?(文/本紙編集部 中小原和美)

 

 


『Secret Garden』 の作者、ジョハンナ・バスフォードさん。
日本でも『ひみつの花園』として発売中。