子供が主役の街

キッザニア ロンドン上陸

 

 

  

 

■1999年にメキシコで生まれ、日本でも人気の職業体験型テーマパーク「キッザニア」が6月25日、いよいよ英国に初上陸した。「よりよい世界をつくる」をモットーに、東京(2006年開業)、ドバイ(2010年)などで展開し、19店舗目となる『子供が主役の街』。早速足を運んでみた。

 

ロンドン西部シェパーズ・ブッシュのウェストフィールド内に設けられたキッザニア・ロンドンは、テーマパークといっても、ジェットコースターや乗り物はなし。銀行や新聞社、スーパーマーケット、シアター、ナイトクラブなどを、実際のおよそ3分の2の大きさで再現したキッズサイズの街で、子供に「楽しく社会の仕組みを学ぶ」場所を提供する。
およそ60のアクティビティが用意された同テーマパークでは、運営にあたり世界で活躍するブランド各社と協力。例えば、パイロットや客室乗務員の仕事体験ができるアトラクションでは、British Airwaysがパートナーとなり、機体の一部や制服などのデザインを取り入れた本格的な作りとなっている。子供たちは専用の衣装を身にまとい、憧れの職業の働き手になりきって、仕事を学ぶことができるというわけだ。



入場に必要な『搭乗券』はBritish Airways仕様。 現地通貨(キッゾス)の紙幣も本格的なデザイン。世界各地のキッザニアで使用可能。
「昔、スチュワーデスになりたかったのよね~、私も体験してみた~い!」と、大人の声も聞こえてきそうだが、残念ながら体験できるのは14歳までで、大人は基本的に見学専門(見学するにもチケットが必要)。子供たちは入場した時点で、50キッゾス(キッザニアの通貨KidZos)を受け取り、自分またはキッザニア銀行でお金を管理。仕事を終えると、キッゾスで『給料』が支払われる。職種によって額は異なるが、パーク内に設けられた「キッザニア大学」のコースを受講すると、給料が上乗せされる仕組みも設けられている。ちょっと本格的すぎ…?
働くだけでなく、貯めたお金を使って社会人らしく遊んだり学んだりすることも可能。ダンス・クラブを例にとると、DJとして働いたり(給料6キッゾス)、ダンスのレッスンを受けたり(参加費4キッゾス)、カラオケ・コンペに挑戦したり(賞金10キッゾス)と、参加方法はさまざま。仕事や遊びなどは20分以内で終わるものが多く、飽きさせない工夫も各国で成功している理由のひとつだろう。

 

 

▲街のメイン・スクエアには銀行やシアター、大学のほか、キャッシュ・マシーン(!)もあり。
銀行では口座を開く子供たちの行列が見られた。


「デイリー・テレグラフ」紙(電子版)ではオープン当日にレビューが掲載され、キッザニアのビジネスモデルは見事としながらも「失業もペイデイ・ローンもない、1950年代の資本主義の学校教育」と表現し、「英国で最も新しく、最も変な(oddest)テーマパーク」と、皮肉交じりの批評。とはいえ、配達物を台車に乗せて街を忙しく駆け回る子供や、責任感さえも見てとれる子供警察の働きぶりには、ロンドンでも人気を集めそうな予感。
7歳以上であれば、子供をキッザニアに残して、ウェストフィールドでショッピングすることもできる。チケットは決して安くはないが、その価値があるか、試してみる?(文/本誌編集部 西村千秋)

KidZania London

Westfield London, Ariel Way, W12 7GA
チケット(オンライン):1~3歳 10ポンド、4~14歳 28ポンド、大人(15歳以上)16.50ポンド
※7歳未満は保護者同伴 www.kidzania.co.uk