■ 街のさまざまな場所に登場するアイススケート・リンクは、ロンドンの冬の風物詩のひとつ。リンクに設置されたクリスマスツリーやイルミネーションなども華やかで、クリスマスから年末年始にかけてのフェスティブ・シーズン中の気分を大いに盛り上げてくれる。冷たい風のなか、颯爽とスケートを楽しんだ後、カフェやバーでモルドワインやホットチョコレートを飲んで体を温めるのも、冬のスケートならではの魅力。今回はこの季節限定で楽しめる、ロンドンの屋外アイススケート・リンクを6つ取り上げてみた。(文/名取由恵)
テムズ河を望むロンドンのランドマーク Skate at Somerset House
人気観光スポットのコヴェント・ガーデンにも程近い文化施設。建築家ウィリアム・チェンバーズによる18世紀に建てられた美しい旧邸宅の中庭に、スケートリンクと巨大なクリスマスツリーが登場。今年はスイス観光局とタイアップした関連イヴェントが行われるほか、「シャレー」がテーマのレストランでチーズフォンデュなどのスイス料理が楽しめる。
ハイドパークの冬のテーマパーク Hyde Park Winter Wonderland
毎年恒例、期間限定でハイドパークに登場するウィンター・ワンダーランドは、今年で16年目。ヴィクトリア朝時代のバンドスタンドの周囲に設営されたアイススケート・リンクは英国最大規模。ほかにも、クリスマスマーケット、観覧車、乗り物アトラクション、サーカス、ストリートフードの屋台、フード&ドリンク、ライヴ演奏など盛り沢山。入場は事前予約制。
巨大ショッピングモールのスケート場 The Ice Rink at Westfield London
西ロンドンにある巨大ショッピングモール「ウェストフィールド」では、ウッドレーン駅の側にあるウェストフィールド・スクエアにアイススケート・リンクが設営され、ショッピングの合間にスケートが楽しめる。リンクの真ん中にはクリスマスツリーが建てられており、フェスティブ気分を盛り上げてくれる。休憩はショッピングモール内にあるカフェやレストランでどうぞ。
生まれ変わったロンドンの新名所 Glide at Battersea Power Station
2022年10月に複合商業施設としてオープンしたバタシー発電所。テムズ河に面したスペースに設営された3本のスケートリンクではウォーターフロントの夜景を眺めながらの滑走が楽しめる。クリスマスツリーや移動遊園地、ライヴ演奏ですっかりお祭り気分に。スケート後は、ガラス張りのグラスハウスで温かい飲み物やアルコールを飲みながらリラックス。
金融シティでアイススケート Ice Rink Canary Wharf
ロンドン市内にある期間限定アイススケート・リンクのなかで、開催期間が最も長く、18週間にわたって営業。野外といえども屋根があるので、天候の心配をしなくていいのも良い。仕事後のエクササイズ、夜のデート、家族のデイアウトなど、さまざまな用途で使うことができる。ミラーボールとDJがプレイするノリのいい音楽で気分もアガる!
ロンドン郊外にあるヘンリー8世の宮殿 Hampton Court Palace Ice Rink
ウォータールー駅から電車で35分、ロンドン南西部のテムズ河沿いに位置するハンプトンコート宮殿は、広大な建物と庭園で知られる。テューダー朝時代の荘厳な建物を見ながらのアイススケートとは何とも優雅。もちろんカフェやバーも併設。有名なメイズ(迷路)のほか、子ども用のプレイグラウンドも近年登場。家族で1日中遊ぶのにぴったりだ。
注意事項
- ● チケットは事前予約がおすすめ。
- ● 1セッション=45分の場所が多い。
- ● スケート靴をレンタル・装着する時間も考えて、当日はセッションタイムの15〜30分前に到着しておきたい。
- ● 動きやすくて暖かい服装にする。手袋や帽子、厚手の靴下などでしっかり防寒対策を。
週刊ジャーニー No.1322(2023年12月21日)掲載