ロンドン映画祭で一足先に話題作を！BFI London Film Festival 2023

今年のロンドン映画祭のオープニング作品は、『プロミシング・ヤング・ウーマン』で昨年、米アカデミー賞脚本賞を受賞したエメラルド・フェネル監督の長編２作目。オックスフォード大学に入学したものの、周囲に馴染めない主人公オリバーは、貴族階級出身の同級生フェリックスと親しくなり、彼の招待で家族が住む邸宅「ソルトバーン」でひと夏を過ごすが…。

日本では今年７月に公開された、スタジオジブリ制作の新作アニメ映画。「一切の予告編なし」という異例の宣伝方法で話題になった。太平洋戦争末期、母を空襲で亡くして父と疎開したものの、洋館での新生活を受け入れられずにいた少年が、母の大叔父が建てたという不思議な塔を発見。謎のアオサギに導かれながら、足を踏み入れる。

昨年、米アカデミー賞国際長編映画賞を受賞した映画『ドライブ・マイ・カー』で高い評価を受けた濱口竜介監督・脚本による新作。音楽家の石橋英子が音楽・共同企画を手がけ、今年の第80回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞（審査員大賞）受賞を果たした。自然豊かな長野県の町を舞台に、グランピング施設の建設をめぐる地元住民の葛藤を描く。

カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを受賞した映画『万引き家族』の是枝裕和監督が、人気脚本家の坂元裕二とタッグを組み、故・坂本龍一が音楽を担当したミステリードラマ。今年の第76回カンヌ国際映画祭の脚本賞、クィア・パルム賞を受賞している。息子の異変に気づいた母親が学校側と対立していく様子を、母親、教師、子どもたちそれぞれの視点から描く。日本では今年６月に公開。

『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』などで知られるヴィム・ヴェンダース監督・脚本により、東京の渋谷で公共トイレ清掃員として働く男の小さな揺らぎを丁寧に追った物語。今年の第76回カンヌ国際映画祭で、主演の役所広司が日本人としては19年ぶり２度目の最優秀男優賞を受賞した。日本では今年12月に公開予定。