マスクがファッションの一部になるなど、1年前には誰も想像しなかったに違いない。英国ではマスクが人々の生活に急速に浸透中。クラフト系オンライン・マーケット「Etsy」では、マスクとシュシュの柄を合わせたセットが数多く販売されている。シンプルな水玉模様から大きな花柄をあしらったインパクト大のデザイン、子供が喜びそうなキャラクターものなどさまざま。作り手側からしても、1つの生地から複数のアイテムを生み出すのは効率が良いようで、ヘアバンド、バッグをマスクとセットで販売するショップもみられる。
一方、ファッション・ウェブサイト「Daily Dress Edit」を運営するコンサルタントのイザベル・スピアマン氏は、ICU(集中治療室)協会とコラボし、「Match Your Mask」プロジェクトを実施する。同ウェブサイトでは、英国を拠点とする独立系ブランドによるドレスとおそろいの柄のマスクを紹介する。キャサリン妃のお気に入りブランド「Emilia Wickstead」やサマンサ・キャメロン元英首相夫人が立ち上げたブランド「Cefinn」など、5ブランドのマッチング・マスクがラインアップしており、それぞれのブランドから、売上の一部が新型コロナ対策の最前線に立って戦っている同団体に寄付されるのだそう。
セット販売されている物を購入しなくても、ワードローブにある服に合う柄を探してみたり、生地を見つけて手作りしてみたりするのもあり。ファッションとして積極的にマスク生活を楽しめば、先行き不透明な今の不安な気持ちをほんの少し明るくしてくれるかも!?(文・西村千秋)
週刊ジャーニー No.1147(2020年7月23日)掲載