2020年 見逃せない展覧会

■ 2020年も必見の展覧会が目白押しでアートファンは退屈する暇はない! 感性と想像力への刺激を探して、出かけてみよう。

スティーヴ・マックイーン(Steve McQueen)
2月13日(木)〜5月11日(月)

© Steve McQueen

ターナー賞(1999年)受賞の英現代美術作家スティーヴ・マックイーン(1969-)。映画監督としてもアカデミー賞作品賞を受賞するなど、斬新な世界観と独創的な映像美を追求した作品は媒体を選ばない。初期の短編フィルムから近年のビデオ・インスタレーションまでの映像作品のほか、写真、立体作品などでこの20年の軌跡を振り返る。
Tate Modern(SE1 9TG)
https://www.tate.org.uk/whats-on/tate-modern/exhibition/steve-mcqueen

キモノ:キョウト・トゥ・キャットウォーク(Kimono: Kyoto to Catwalk)
2月29日(土)〜6月21日(日)

Image Courtesy of Akira Times

日本独自の伝統衣装から世界の「Kimono」へとダイナミックな進化を遂げつつある着物の魅力を網羅。新旧の着物や小物、浮世絵などが一堂に集められ、江戸時代から現代に至る着物の変遷を実際に見て学べる。また、着物を使った17世紀オランダの肖像画や着物にヒントを得たドレスや映画衣装など、海外の文化に着物が与えた影響のユニークさを示す。
Victoria & Albert Museum(SW7 2RL)
https://www.vam.ac.uk/exhibitions/kimono-kyoto-to-catwalk

オーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley)
3月4日(水)〜5月25日(月)

© Tate

繊細で妖艶な白黒ペン画で注目されながらも結核のため25歳で夭折した、ヴィクトリア朝時代後期の天才挿絵画家オーブリー・ビアズリー(1872-1898)。本展では最も有名な「サロメ(オスカー・ワイルド著)」や「アーサー王の死(トマス・マロリー著)」の挿絵をはじめ200点以上を展示。しなやかな筆致と絶妙なディテールを原画でじっくりと観察したい。
Tate Britain(SW1P 4RG)
https://www.tate.org.uk/whats-on/tate-britain/exhibition/aubrey-beardsley

アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)
3月12日(木)〜9月6日(日)

© Andy Warhol Foundation

ポップアートの旗手アンディ・ウォーホル(1928-1987)の大回顧展。ロンドンでは20年ぶりだ。キャンベル・スープ缶、コカ・コーラ、マリリン・モンローなどをモチーフにしたお馴染みの作品のほかに、黒人とラテン系のドラァグクイーンやトランスウーマンを描いた「Ladies and Gentlemen」シリーズなど英国未公開だった作品が注目される。
Tate Modern(SE1 9TG)
https://www.tate.org.uk/whats-on/tate-modern/exhibition/andy-warhol

アルテミジア(Artemisia)
4月4日(土)〜7月26日(日)

© Wadsworth Atheneum Museum of Art

17世紀イタリアのバロック絵画(カラヴァッジオ派)の女流画家アルテミジア・ジェンティレスキ(1593-1652)。女性が画家になることが難しかった時代に、フィレンツェの芸術アカデミー初の女性会員となる名誉を受けるほどに成功を収めた稀有な存在だ。そこまでの道のりはとても険しく、その作品からは男性社会への憤りが垣間見られる。
The National Gallery, Sainsbury Wing(WC2N 5DN)
https://www.nationalgallery.org.uk/exhibitions/artemisia

ジャパン:コート・アンド・カルチャー(JAPAN: COURTS AND CULTURE)
6月12日(金)〜11月8日(日)

© Her Majesty Queen Elizabeth II 2019

イングランド王ジェームズ1世(1566-1625)の時代から現在の女王エリザベス2世まで、歴代の英王室が日本との外交や芸術および文化交流の中で集めてきた日本美術品が一般に公開される。磁器、漆器、武具や刺繍絵の屏風など、由緒あるお宝の数々を拝見しつつ、日本と英国がこれからも友好な関係を持ち続けられるよう、祈りたい。
Queens Gallery
https://www.rct.uk/collection/themes/exhibitions/japan-courts-and-culture/the-queens-gallery-buckingham-palace

アリス:キュリアサー・アンド・キュリアサー(Alice: Curiouser and Curiouser)
6月27日(土)〜2021年1月10日(日)

© ROH

児童文学「不思議の国のアリス」をルイス・キャロルが書き上げたのが157年前の1863年。以来、絶えることなく読み継がれてきたこの物語は、学術研究者から芸術家までジャンルを問わず、さまざまな分野の専門家の研究・創作意欲を刺激してきた。その結果生み出された二次的、三次的産物の数々をまとめた展覧会。アリスファンは必見だろう!
Victoria & Albert Museum(SW7 2RL)
https://www.vam.ac.uk/exhibitions/alice-curiouser-and-curiouser

マリーナ・アブラモビッチ アフター・ライフ(Marina Abramović After Life)
9月26日(土)〜12月8日(火)

© Marina Abramović

パフォーマンス・アートのパイオニア、マリーナ・アブラモビッチ(1946-)は、自分の体を観客に自由にさせるパフォーマンス「Rhythm 0(1974)」など、身体や精神に限界を強いる過激なパフォーマンスで知られる。キャリア50年を超えて72歳となった彼女の新作では、体の変化を反映し、生と死の間の移行について認識を探る。
Royal Academy of Arts(W1J 0BD)ほか
https://www.royalacademy.org.uk/exhibition/marina-abramovic

(文:名越美千代)

週刊ジャーニー No.1119(2020年1月9日)掲載