ロンドナーの身体に浸透中!無料給水機 Drink Water Fountain

■ プラスチックゴミ問題への関心の高まりを受け、各団体が対策に乗り出す中、ロンドン各所に次々と無料の給水機が設置され始めている。現状を探った。

ロンドン市長、サディク・カーン氏は現在、「テムズ・ウォーター」との共同で、最終的に100を越える無料給水機を街に設置する計画を展開中。ロンドンでは一人当たり年間平均175本のペットボトル飲料を購入しており、また2016年4月以降、実に7万9874本のペットボトルのゴミがテムズ河から見つかったという。このような背景もあり、この運動は急激な広がりを見せている。

一方、昨年ロンドン市長のサポートを受け、ロンドン動物学会(ZSL)が主導するのが「#OneLess」キャンペーン。70以上もの団体の賛同を受けているこのキャンペーンでは昨年、ロンドン内の28ヵ所に給水機を設置した。その1つが、若者に人気のショッピング・エリアであるカナビー・ストリート沿いの一角、キングリー・コートに設置されていると聞き、足を運んでみた。

写真左:キングリー・コートに設置されている給水機/同右:ケンティッシュ・タウン駅では、しずく型の給水機が目を引く。

まず目に入ったのは、マイボトルに水を入れるスーツ姿の男性。すでにロンドン市民が給水機を活用していることがうかがえる。さらにキングリー・コートは観光客も多く訪れるエリアだけあって平日の昼にも関わらず人であふれ、多くの人が利用するだろうと見受けられた。

というわけで、取材班も早速マイボトルを取り出して、試してみることに。肝心の味はというと…、やや硬水かな? という感じはするものの、美味しくて飲みやすい飲料水。英国の水道水でありがちなカルキ臭さも無く、日本人にも合いそう。とにかく歩き回って乾いた身体に染み渡る! なんだかキングリー・コートの小洒落た雰囲気の中で飲む水はまた一味違うような気も?

マイボトル1つあればいつでも無料で美味しい水が飲めるとなれば、環境を守るだけでなく節約にもなり、ロンドン市民も観光客も大喜び間違いなし。現在進行形で主要観光地や駅を中心に給水機の設置スポットが増えつつあるロンドン。これらのプロジェクトが軌道に乗り、近い将来、街中に無料給水機が設置されるようになれば、ペットボトルゴミの大幅削減が実現するかも。ロンドン在住の方も、観光客のみなさまもぜひ、利用してみては?(文/佐々木裕省)

週刊ジャーニー No.1099(2019年8月22日)掲載