寝ヨガ、歩きながらランニング、ノンダイエット ゆる~い 健康生活 始めてみる?

もっと健康的な生活を送りたい、でもつらい思いはしたくない。そう感じている多くの人の背中を優しく押してくれる「ゆるい健康生活」を始める動きが活発だ。
ランニングやジム通い、間食をやめたり、炭水化物を控えたり…。計画するのは簡単だが、筆者のようにランニングしている人を眩しい眼差しで眺めているような意志の弱い人間にとっては、必要にかられない限りなかなか難しいもの。それなのにフィットネス業界や健康食品業界がこれまで提唱してきた健康法は、とにかく運動運動、そしてカロリー計算や野菜を中心とした食生活に加え、次から次に紹介されるスーパーフードなど、とっつきづらいものばかりであった。
そんな風潮の変化を予感させる、「ゆる~い活動」をご紹介しよう。 (文/ネイサン弘子)

脱力系ヨガRestorative Yoga

比較的ハードルの低いフィットネスとして人気のヨガ。その中でもさらに動きが穏やか、というよりも「何もしない」状態を味わう「リストラクティブ・ヨガ」が広がりを見せている。英語の「re-store」が語源で、身体を回復する効果があるという。あぐら、寝転がる、身体をねじって寝転がる、何かにもたれる、正座で前屈するチャイルド・ポーズなど、ヨガの中にある休息のポーズを5~10分程度キープするというもの。「寝ヨガ」と呼ばれることもあり、身体を脱力させることがポイント。ロンドン各地のフィットネス・クラブなどでクラスが開催されているが、最大のチャレンジは、そのまま寝てしまわないことかも!?  The Refinery 14ポンド~
www.therefinerye9.com/rfclass/yoga

呼吸が大事Blokbreath

ショーディッチとクラッパムあるスタイリッシュなジム「BLOK」が始めたプログラム「ブロックブレス」は、激しい運動を伴わないフィットネスとして注目されている。創設者のスチュアート・サンデマン氏は、柔道の黒帯を持つパフォーマンス・コーチ。筋肉の活動レベルを上げる呼吸法を伝授してくれるそう。
数年前に日本でも3秒で吸って7秒ではくという、呼吸で痩せるというロングブレス・ダイエットが話題になったこともあるので、ダイエット効果も期待できるかも。 BLOK 17ポンド~
www.bloklondon.com/session/blokbreath

歩いてオッケーCouch to 5K

NHSがまったく運動をしていない人を対象に配信する無料のフィットネス・アプリ。5キロ走れるよう、9週間かけてトレーニングをサポートしてくれる。1週目はウォームアップに5分歩き、「1分走る→90秒歩く」を合計20分間。3週目ではウォームアップは同じく5分歩き、その後「90秒走る→90秒歩く→3分走る→3分歩く」を2回繰り返す。こうして細かく設定された時間に沿って徐々に走る時間を伸ばし、9週目には30分で5キロ走れるようになるというプログラムだ。ランニング初心者向きで、これなら自分にもできそう! と思える。運動着・靴を身につけて外に出ることが習慣づくかどうかがカギ!?
www.nhs.uk/apps-library/couch-to-5k

食欲に忠実に!?No-diet ‘diet’
厳しい食事制限に疑問を投げかける本も発売されている。

「イブニング・スタンダード」紙に紹介されていたのは「2019年のノーダイエット・ダイエットブーム・ガイド」なるもの。英語では主に「食習慣、食生活」という意味の「ダイエット」(on dietと言えば減量中という意味)だが、ノーダイエット・ダイエットとは、「食べたいと思うものは身体が必要としているもの」だとし、「食べたいときに食べたいものを食べる、直感的な食事を取り入れ、食と自分の身体を再構築する」というもの。
一読すると、まったく説得力のない健康法に思えるが、ポイントは、3食しっかりバランスよく食べ、おやつは2回から3回。食べ物を我慢することはストレスになって精神的健康に悪影響を及ぼす一方、直感的な食事をする人は、食の嗜好に柔軟性があり、食事制限をしている人よりも多様なものを食べているという良い傾向にあるのだそう。また、『食べてはいけない』という強迫観念にさらされることもなく、ストレスにならないという。
ただやはり、直感的に毎日ジャンクフードだけ食べたいという人もいるだろうし、直感的に甘いものの次はしょっぱいもの…というエンドレスなおやつタイムを繰り返す人もいる、さらに食べ過ぎた後には罪悪感も感じるし…、本当に健康的と言えるのか? と疑問は残る。

週刊ジャーニー No.1077(2019年3月14日)掲載