飲料水に美容アイテムに、商品続々 カナビス

医療用大麻を合法化する動きが各国で進む中、麻の成分に改めて注目が集まっている。 とはいっても、違法薬物として知られる成分ではなく、CBDやヘンプシードと呼ばれるもの。 一体何が違うの?

健康・美容の分野で今年注目の素材として取り上げられているのが、麻(カナビスcannabis、ヘンプhemp)に含まれる「CBD(cannabidiol)」。麻には100を越える成分が含まれ、そのうちのひとつだ。同じく麻を原料とし、違法薬物として知られるマリワナ(大麻)に含まれる成分「THC」とは異なり、精神作用性はないのだそう。一昨年、WHO(世界保健機構)が「CBD」に関し、アルツハイマー、パーキンソン病、うつ病、糖尿病などの症状を和らげる可能性があるとの見解を発表したことで、英国でも認知度を上げている。
英国のカナビス事業者団体によると、2017年に12万5000人だった利用者数は、2018年に2倍の25万人に膨らんだという。
マリワナと成分が違うとはいえ違法ではないの? と思ってしまうが、「THC」を含まない「CBD」商品は合法。主にカナビスの葉や茎から抽出され、リラックス効果、炎症を抑える効果などが期待できるという。ロンドンで2015年に創業した「Love Hemp」がCBDオイル、CBD入りの水を販売するほか、各社が商品製造に取り組んでいる。健康食品店「ホランド・バレット」や「プラネット・オーガニック」では、CBDオイルをサプリメントとして販売する一方、シャンプー、美容液などの美容アイテムとしても商品を見つけることができる。

また「ボディ・ショップ」では、麻の種子から摂れる油脂「ヘンプシード・オイル」を使用した「Hemp」シリーズとして、手、顔、全身、リップなどそれぞれの保湿クリームを販売中。乾燥肌向けとされる商品群の中でも、特に人気はハンドクリーム「Hemp Hand Protector」で、最大24時間、肌の潤いを保つよう作られているのだそう。

このほか、ヘンプシード・オイルはCBDの含有量が少ないもののオメガ3、オメガ6をバランスよく含むことから食用としても利用されている。  各種「カナビス」関連商品が店頭で発売されているが、前述のように陶酔成分「THC」は含まれない。摂取しても「ハイ」になることはないのでご安心を。 (文/西村千秋)

週刊ジャーニー No.1068(2019年1月10日)掲載