日本映画をチェック!ロンドン・イースト・アジア・フィルムフェスティバル

■ 韓国をはじめマレーシア、シンガポール、そして日本など、東アジアの映画が一堂に会する映画祭(London East Asia Film Festival: LEAFF)が10月25日~11月4日に開催される。参加60作品の中から、日本映画をピックアップした。そのほかの上映作はウェブサイト(www.leaff.org.uk)にて。

River's Edge リバーズ・エッジ 

10月27日 午後4時45分 Vue Cinema Piccadilly

 1990年代半ばに雑誌『CUTiE』で連載された岡崎京子の代表的な青春漫画を、『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督が映画化した青春ドラマ。  女子高生の若草ハルナは彼氏の観音崎から執拗なイジメにあっていた山田一郎を助けたのがきっかけとなり、山田からある秘密を打ち明けられる。それは河原に放置された人間の死体――。ハルナは、「これを見ると勇気が出るんだ」という山田に言葉を失うが、ハルナの後輩で摂食障害を抱えるモデルの吉川こずえも死体の存在を山田と共有しており、ハルナ、山田、こずえの3人はやがて特異な友情で結ばれていく…。  若手人気俳優らが集結し、若者たちの孤独と欲望、不器用ゆえに生きることにもがく姿を鮮明に描き出す。主題歌は、岡崎京子と親交のある小沢健二が書き下ろし、衝撃的な岡崎ワールドを希望の光で包む。

日本/2018年/118分/監督:行定勲、出演:二階堂ふみ、吉沢亮、上杉柊平、SUMIREほか


10Years Japan 十年 Ten Years Japan 

10月30日 午後7時  Vue Cinema Piccadilly

5人の若手監督が10年後の香港を描いて話題となったオムニバス映画『十年』がきっかけとなり、日本、タイ、台湾で始動した国際共同プロジェクト。日本版では、5人の新鋭映像作家が独自の目線で10年後の日本を描写する。高齢化、AI教育、デジタル社会、原発、徴兵制――。日本映画界を牽引する映画監督・是枝裕和が総合監修を務める。

日本/2018年/99分/総合監修:是枝裕和 監督:早川千絵、木下雄介、津野愛、藤村明世、石川慶 出演:杉咲花、國村隼、太賀、川口覚、池脇千鶴ほか


- Festival Focus - なら国際映画祭
LEAFFでは毎年、東アジア圏の映画祭との連携プログラムを実施。今年は7月に行われた「なら国際映画祭」が選ばれ、その中から短編6作品が上映される。『殯の森』の河瀬直美監督作品のほか、学生による秀作も含まれ、新たな才能を発掘するチャンス!

Embracing につつまれて 

10月31日 午後6時  London Film School

国内外で数々の賞に輝く河瀬直美監督の実質的な意味でのドキュメンタリー映画デビュー作。生後まもなく生き別れた父親を探し、監督自らの出自を問う過程を記録した作品。父の存在が近くなるにつれ、出会うことへの畏れが芽生えるが…。

日本/1992年/40分/監督:河瀬直美


Katatsumori かたつもり 

「につつまれて」=上参照=から2年。河瀬監督が養母との暮らしをカメラに収めたドキュメンタリー。

日本/1994年/40分/監督:河瀬直美 「につつまれて」と同時上映


The Wind from Persia ペルシャからの風 

10月30日 午後6時 London Film School

イラン人監督が奈良県の家族を描いた『二階堂家物語』の制作ドキュメンタリー。NYと東京で活動する映像作家・松井みさきが異文化の入り混じる現場を追う。

日本/2018年/35分/監督:松井みさき


Koufukuna 幸福な、 

自分の母に対して母親以上の感情を抱く娘と母の物語。ふたりきりで暮らしていたが、ある日、母の再婚が決まり…。

日本/2017年/39分/監督:中須彩音 ※「ペルシャからの風」と同時上映


Good Afternoon グッド・アフタヌーン 

祖父の老後の世話をめぐって関係がギクシャクする2家族の団欒を、中学生の少女の目線で描く。「家族の喧嘩はつまらない」。

日本/2017年/30分/監督:山本英 ※「ペルシャからの風」と同時上映


The Girlfriend 昔の恋人 

一言もしゃべらない母との関係に悩む麻美は、父の死後、「何かが変わる」と信じて、父の昔の恋人に会いに行く。

日本/2017年/28分/監督:道本咲希 「ペルシャからの風」と同時上映


週刊ジャーニー No.1057(2018年10月18日)掲載