眠れない夜の強い味方!? ムーンミルク Moon Milk

美容と健康のために欠かせない要素のひとつ、快眠。質の高い睡眠を得るための飲み物が、SNS上で話題となっている。その名は「ムーンミルク」。スパイス入りのホットミルクなのだという。
子供の頃「よく眠れるから」と親に言われ、夜寝る前に温かい牛乳を飲まされた人もいるのではないだろうか? まさにその就寝前のホットミルクこそが現在話題のムーンミルク。とはいっても、単に牛乳を温めただけではなく、シナモンやターメリック、アシュワガンダ(古くからインドで使われる植物)などのハーブやスパイスを混ぜ合わせたもの。インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では睡眠障害の治療を目的に、主に睡眠前に飲むことが昔から推奨されていたという。
ターメリックや植物、食用花を使うことでムーンミルクはパステル調の色合いになることが多く、見た目のかわいさから女性たちの関心の的に。写真共有サイト「ピンタレスト」に保存される写真の数は、昨年の7倍にのぼるという。
このトレンドを受け、オックスフォード・サーカス駅から徒歩5分の場所に8月28日、ムーンミルクを提供するカフェ&サウナ「Glow Bar」がオープンした。早速足を運んでみると、グランドフロアの一角にあるカフェでは、アーモンド・ミルクあるいはオート・ミルクに、スパイスや食用のフラワー・パウダーを混ぜた5種類(各5ポンド)がメニューに並んでいた。お店の人に話を聞いてみると、期待できる効果は快眠だけではなさそうだ。
たとえばバラの抽出液とビートルート・パウダーを配合した「Glow」は肌の健康に、カカオや生姜を使った「Yoni」は女性ホルモンのバランスを整えるようレシピが考案されたという。
5種類の中から、「心を落ち着かせたいときにおすすめ」(スタッフ談)の「Chill」をオーダーし、ソファ席に座ってゆっくり味わってみた。マキベリー(南米原産の果実)、アシュワガンダ、ラベンダーを混ぜ合わせた「Chill」は、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌を促す配合。カップに浮かぶ紫色のマーブル模様とラベンダーの香りが特徴的で、あっさりした口当たりのアーモンド・ミルクにほんのりとした苦さが感じられる飲み口だ。リラックスできたかどうか実感としてはわからないものの、ラベンダーの優しい香りにほっこり。
ムーンミルクは自分でも簡単に作ることができる。ネット上にはレシピが各種紹介されているので、眠れない夜に一度試してみては? (写真・文/西村千秋)

オックスフォード・サーカス・エリアに新しくオープンした、健康をテーマにしたスペース「Glow Bar」。グランドフロアのカフェでムーンミルクを提供する。
70 Mortimer Street, W1W 7RY https://glowbarldn.com/cafe

アシュワガンダとは?
Ashwagandha

ネット上で紹介されるムーンミルクのレシピで、頻繁に使われているのがアシュワガンダ。聞き慣れない名前のこの植物は、インドで古くから使われている常緑低木で、滋養強壮、抗ストレス、免疫増強などの効果が期待できるとして注目されているもの。ロンドンでは、根をパウダーやカプセル状にしたものをオーガニック系ショップやウェブサイトなどで購入できる。

週刊ジャーニー No.1051(2018年9月6日)掲載