太平洋の風を身にまとう ハワイアン シャツ

■ 英国から遥か遠く離れた太平洋の楽園ハワイ。そんな南の島生まれの陽気なファッションがロンドンを彩っている。

オックスフォード・サーカス駅近くの「AllSaints」マーケット・プレイス店では落ち着いた色合いのシャツが人気。
夏になると大胆な花柄やトロピカルなモチーフが目立つレディース・ファッションだが、今年はメンズ・ファッション界にもトロピカル旋風が巻き起こっているようだ。
元はメンズ・コレクションからスタートしたロンドン発のブランドらしく、男前なデザインを得意とする「AllSaints」からは、パイナップルや椰子の木などの定番のトロピカル柄に加え、真っ赤な夕焼け空に鶴が舞う着こなしが難しそうなド派手な和柄、ぐっと落ち着いたモノトーンまで豊富なハワイアン・シャツが並ぶ。
大手ファッション・オンラインストア「asos」もホリデー・ラインに多種多様のハワイアン・シャツを展開。シャツと短パンの上下セットは一見パジャマのように見えなくもないが、リゾート地やルームウェアとして着れば一層リラックスできそう。
ところで日本ではアロハ・シャツと呼ばれるハワイアン・シャツの絵柄には、南国の植物や風景などの他に鶴や竹といったオリエンタルなものが多いのはご存知だろうか。その理由はハワイアン・シャツの起源に日本が深く関わっているからだ。ハワイの日系移民が、ポルトガルから持ち込まれたとされる開襟シャツで主に農民の作業着などとして着用されていた『パラカ』と出会い、それを日本から持ち込んだ着物や浴衣の生地で作り直したことがハワイアン・シャツの起源とされている。のちにハワイが観光大国として発展すると、南国らしい土産物として人気を博したのだ。
80年代にもファッション・トレンドとして流行したハワイアン・シャツが再び注目されている背景にあるのは、昨今の80年代リバイバル・ブームだろう。ハイエンド・ブランド「Prada」とメンズラグジュアリー専門のオンラインストア「Mr Porter」がコラボしたコレクションでは、80年代にも流行したボーリングをテーマにし、シンプルなボーリング・シャツにハイビスカスや波などのハワイアン柄を取り入れた商品を発表した。
ロンドンの曇天の下、派手な柄は天気と着る人を思い切り選びそうだが、落ち着いたモノトーン柄なら着こなしやすそう。今年は流行に乗じて夏の装いに取り入れてみては?(文/ネイサン弘子)

A: AllSaints
Nalu Hawaiian Shirt 85ポンド www.allsaints.com

B: AllSaints
Devoir Hawaiian Shirt 85ポンド www.allsaints.com

C: Topman
Blue Floral Tile Short Sleeve Shirt 30ポンドwww.topman.com

D: J.Crew
Short-sleeve Slub Cotton Shirt in Dark Tropical Print 72.50ポンド www.jcrew.com

E: Prada
Camp-Collar Printed Voile Shirt 640ポンド www.mrporter.com

週刊ジャーニー No.1038(2018年6月7日)掲載