キッチンだけでなくワードローブでも ヴィーガンファッション Vegan Fashion

■ 肉や魚などにとどまらず、牛乳や卵などの動物性食品を摂らない「ヴィーガン(絶対菜食主義)」。近年ヴィーガンに取り組む人がますます目立つ中、その範囲は食だけでなくファッションにまで広がりを見せている。

ヴィーガン・ムーブメントが盛り上がる一方、トップショップがこれをあざ笑うかのようなTシャツを販売し話題に。恐竜の下にヴィーガンの文字と、内側のタグには、ケーキのレシピ(材料はバターと卵を含む)が記されている。
毛皮のコートや革靴、皮製バッグ、ウールのセーターやカーディガン…。動物性の素材を使ったファッション・アイテムは多くの人に愛されているが、動物愛護や環境保護の観点から製造・購入を控える動きが盛んだ。2月中旬に開催されたロンドン・ファッション・ウィークでは、動物愛護団体「PETA」のメンバーが上半身裸でファッション業界における本毛皮の使用について抗議。その姿を見聞きした人もいるのではないだろうか。
こうした動きを受け止めるファッション・デザイナーは年々増えて、ステラ・マッカートニーやアルマーニ、グッチといった一部の高級ファッション・ブランドでは毛皮の使用中止、あるいは一度使われた皮の再利用などを決定。若手デザイナーらによる、「ヴィーガン・フレンドリー」をテーマにしたブランドも、各地で立ち上げられている。またファッション・サイト「ASOS」を覗いてみると、靴カテゴリーでは「Non Leather」で商品を分類できるようになっており、需要の高さを知ることができる。
一方「PETA」では、公式ウェブサイトでヴィーガン・ブランド一覧を紹介している。同団体が認証したブランドは、「PETA Approved Vegan」のロゴマークの使用が認められ、自社ウェブサイトや商品タグでアピール。「フェイク・レザー」「フェイク・ファー」を「オシャレなもの」として自信たっぷりに紹介する様子も目につく。
ただ、動物性の素材の代用とされる化学繊維の中には、質の悪いものや製造の際に有害物質を発生させるものもあるのが難しいところ。購入に当たっては吟味する必要があるだろう。
このほか、古着ショップを有効活用したり、今ワードローブにあるものを大切に着たりといったアプローチも挙げられる。環境のことを考えたら、これらが一番いいアイディアと言えるかも!?
(文/西村千秋)

A: Fablou
シリコンを使い、シンプルなデザインのバックを取りそろえる、ロンドン拠点のブランド。かわいい色合いが並ぶ。
Chelsea Sol-Mate/69ポンド https://fablou.com

B: Charlotte Simone
環境に考慮した毛皮とフェイク・ファーの商品を、同一デザインで販売し、購入者がどちらか選べるというユニークなスタイル。
Phone Fluff 毛皮/100ポンド、フェイク・ファー/55ポンド https://charlottesimone.com

C: Charlie Feist
ヴィーガン専用のバックパック・ブランド。ミニマルなデザインなので、1つあると重宝しそう。
Sakai Backpack Black/65ポンド https://charliefeist.com

D: Dr. Marten
コレクションの一部で「Vegan」と銘打ち商品を展開する。
Vegan 1460 Felix Rub Off/130ポンド www.drmartens.com

E: Wilby Clutch
英国製にこだわり、ヴィーガン専用のバッグや財布を手がける。品ぞろえが豊富。
Beige Unisex Satchel/85ポンド www.wilbyclutch.com

F: Matt and Nat
マテリアル・アンド・ネイチャーを略したブランド名で、動物性の素材は一切用いない靴、バッグを販売。男性用の靴もあり。
Baxter - Ruby/115ポンド http://mattandnat.com

週刊ジャーニー No.1026(2018年3月15日)掲載