10/9 危険ドラッグによる死亡率過去3年で3倍に

現行の法律のすきまを巧妙に潜り抜け、規制対象外となっているか、あるいは最近まで規制対象になっていなかった「危険ドラッグ」が、英国でも深刻な社会問題になっていることを「デイリー・メール」紙が報じた。

日本では取り締まりが追いつかず、かつては「脱法ドラッグ」と呼ばれていたものの、現在では「危険ドラッグ」と呼び名が変更になり、取り締まりが強化された合成麻薬。英国では「legal high」(legal=適法、high=陶酔)と呼ばれている。

 国家統計局の調べで、危険ドラッグを原因とする昨年の死者数は、イングランド及びウェールズにおいて104人に上り、2010年の34人の約3倍に増加したことが分かった。

104人の死亡者のうち44人の死亡診断書には、科学物質である「cathinones」(カチノン)の摂取が死亡原因と記されている。カチノンには、俗称「miaow miaow」(猫の鳴き声からとった名)と呼ばれる合成麻薬、「mephedrone」(メフェドロン)が含まれており、これは2010年に規制対象に指定された。しかし、規制対象後も摂取者が増え続けていることが指摘されており、この合成麻薬の摂取を原因とする死亡者数は4倍にも達している。

昨年、危険ドラッグ以外の麻薬も含む、麻薬の過剰摂取や麻薬摂取後の自殺など、麻薬が原因となった死亡率は13%増加。特に男性の死亡原因に閉める割合では19%もの増加を記録したという。国家統計局は、麻薬摂取による直接の死亡原因に加えて、麻薬摂取による精神障害患者も増えていることに強い懸念を示している。

 英国における社会問題を調査・研究するシンクタンク「the Centre for Social Justice」の役員を務めるアレックス・バーガート氏は「これ以上の死亡者を出さないようにするためにも、危険ドラッグの取り締まりの強化が不可欠」と呼びかけている。