英国内の大型スーパーチェーンが販売する冷凍鶏胸肉の重量全体の約2割を水が占めている実態ががこのほど報告されたという。「デイリー・テレグラフ」紙が報じた。
格安で売られる鶏肉については、『回転式ドラム』に入れる疑惑の工程があるとされている。この工程は、鶏肉に水分を十分しみこませるため、セメントのミキサー機に似た機器に鶏肉と水を入れて攪拌するものとされている。
「ガーディアン」紙の指摘によると、このような冷凍鶏肉の1キロあたり65ペンス分は水分であるとされ、消費者の多くはその事実を知らずに購入していると報告されている。
一例として、「アズダ」や「アルディ」の鶏肉には18%の水分が加えられており、同様に「アイスランド」と、「セインズベリーズ」の独自冷凍ブランド「Valley」の製品には15%の含有がみられると、同紙は報じている。
英食品基準局では、冷凍鶏肉としてこのような再処理を施すのは、欧州連合(EU)の法に反するという判断を示している。ただ、まだ『違法』とは完全になっておらず、現在も『回転式ドラム』の工程に関し、禁止するかどうか議論が続いている。
一方の主要スーパー側は、法には触れていないと弁明。安さの裏にはやはり、ヒミツがあったというわけだ。