シャンパン・ハウス見学

シャンパンの生産者であるシャンパン・ハウス(仏語ではメゾンと呼ぶ)のうち有名なものは、シャンパーニュ地方の最大都市ランスと、ランスから南に30キロ離れた田舎町エペルネ、この2つの町の間に広がる丘陵地帯モンターニュ・ドゥ・ランスにある。その多くが観光客向けに試飲を含むセラー見学を催しており、中には日本人ガイド、日本語音声ガイドを常備しているハウスもあるので、ぜひ訪れてみよう。  ランスはパリから電車で45分、エペルネはパリから1時間10分、ランス―エペルネ間も25分とアクセスが良いので、ロンドンからの週末旅行にも便利だ。ただし、セラー(仏語ではカーヴ)は12℃以下と寒いので、どんなに外が暑くてもジャケットの着用をお忘れなく。  ここでは2泊3日の短い滞在中に訪れた、ティタンジェ(ランス)とモエ&シャンドン(エペルネ)を紹介しよう。

 

 ティタンジェ   創業1734年

ランスの町の中心地からほんの1キロほどでティタンジェに到着。付近にはピペール・エドシック、ポメリー、リュイナールなどの シャンパン・ ハウスがある。見学者はまず、簡単なティタンジェの歴史に関するビデオ(日本語あり)を鑑賞、その後、地下12~18メートル にあるセラーを見学。 4世紀頃に、ローマ人が彫刻や石造建築などを作るために石灰岩を掘り出していた石切り場だった場所で、高い天井に たくさんのノミの跡などが 見られる=写真左下。中世にはサン・ニケーズ修道院がセラーとして使用し、当時はサンレミバジリカ聖堂の地下に までつながっていたという。 全長4キロ、約300万本が収容されている。セラー見学を終えたら、ノンヴィンテージの辛口シャンパン 「Brut Reserve」を試飲。シャルドネ比率が 高く、 すっきりと爽やかな味わいだ。


クリックすると拡大します

Taittinger (地図上⑥)
9, Place Saint-Nicaise, 51100 Reims
Tel: +33(0)3 26 85 45 35
www.taittinger.com
ツアー所要時間: 約1時間
ツアー時間: 11月末までの月~金、9:30~11:50am、2:00~4:50pm
*ツアーは予約をすすめるが、予約なしでも空いていれば参加可能。

 

ティタンジェのプレステージ・シャンパンは「コント・ド・シャンパーニュ」と呼ばれ、昔ながらの洋ナシ型のボトルが特徴。 シャルドネ種100%のブラン・ド・ブランとロゼの2種類がある。上の写真はその洋ナシ型のボトルで澱がたまった状態を見えるように 展示しているもの。

ピュピトル板で動瓶(ルミアージュ)の作業を待つボトルたち

奥行き5~6メートルにぎっしりと詰まれた7万本以上のシャンパンボトル

 

シャンパーニュとシャンパンの格付け
右からdemieドゥミ375ml、bouteilleブテイユ750ml、 magnumマグナム1,500ml、jeroboamジョロボアム3,000ml、mathusalemマチュザレム6,000ml、 salmanazarサルマナザル9,000ml、balthazarバルタザール12,000ml、nabuchodonosorナビュゴドノゾール5,000ml パリから東北東に160キロ離れた シャンパーニュ地方には、生産地として現在319の村が含まれ、ぶどう作付面積は3万4000ヘクタールにも及ぶという。主にピノ・ノワールを栽培する 「モンターニュ・ド・ランス」、ピノ・ムニエが栽培される「ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」、シャルドネが主体となる「コート・デ・ブラン」の3つのエリアに 分かれている。その生産地には319のコミューン(村)が含まれるが、2015年までに新たに38村が加わり、 357村に拡張される予定。これは、年々シャンパンの需要が増しているにも関わらず、収穫量は変わっていないためシャンパンの値段が高騰せざるを得ないことを懸念して行われた見直しによる。ただし、ぶどうを植えてから最初の収穫まで3年、さらにシャンパンとして出荷できるのにさらに最低2年かかるため、新たに加わった村のシャンパンを味わえるのは2020年以降となる。
格付けは畑を単位とはせず、村を単位として、一番良いとされる村を100%の「グラン・クリュGrand Cru」(特級)とし、他の村をそれに相対する パーセンテージで評価する。99~90%の村は「プルミエ・クリュPremier Cru」(1級)とされ、次第に数値が下がっていき、最低は80%。 シャンパーニュ地方の生産村319のうち、グラン・クリュはたったの17! グラン・クリュのぶどうのみ、あるいはプルミエ・クリュのみを使った シャンパンのエチケット(商品ラベルのこと)にはGrand Cru、Premier Cruと表示される。