初心者も安心して行ける! グラスト 参加への道 A to Z

■野外フェスについて理解を深めたところで、イベントに参加するための『実践編』に話を移したい。『野外フェス初心者』 のために、グラストンベリー・フェスティバルを例にして、現地までの交通手段からアコモデーション、食事、トイレ・シャワー事情まで、「松竹梅」のランキング別に紹介しよう(会場内の地図は12ページに掲載)。日本では、2002年に初めて「土壌汚染対策法」という法律が成立。東日本大震災以降、土壌浄化はこれまで以上に重要視される分野 となっていきそうだ。


1 会場までの交通手段
松・上 キャンピングカー(英語ではキャンパーバン)、キャラバンで行く。
ベッド、キッチン、トイレ、シャワーなど、生活に必要な装備が一通り整えられたキャンピングカーやキャラバンなら、テントを張らなくていいし、荷物を厳選する必要もない。天候や気候も気にせず、快適に過ごせること間違いなし。専用駐車場パスの事前購入が必要(枚数限定)。
松・下 自家用車で行く。
車に積めるだけ荷物を持っていけるので自炊具も持参可能だが、駐車場からテントを張るキャンプサイトまで歩いて荷物を運ばなくてはならないので、荷物は極力少なくした方が無難。駐車用パスの事前購入が必要だが、買い忘れても会場近くの一般駐車場に停めることができる(当日現金払い、30ポンド)。ただし、当然ながら会場までかなりの距離がある。
鉄道で行く。
ロンドン・パディントン駅からファースト・グレート・ウェスタン鉄道(First Great Western) に乗り、カッスル・ケアリー(Castle Cary)駅で下車。駅から会場までは無料シャトルバスが運行されている。鉄道チケットの発売は乗車希望日の3ヵ月前からで、早めに予約すると割安に。
梅 コーチで行く。
ナショナル・エクスプレス社が各都市から会場までの便を特別運行。コーチの駐車場は会場入口に隣接しているので、到着したらすぐ入場できるのが嬉しい。ただし、持参する荷物が制限されるのが難点。またコーチの遅延は常なので、時間に余裕を持って行動すること。
※ 近年、自転車などの環境にやさしい行き方が奨励されており、自転車用のルートも設けられている(荷物は別送可)。詳細は公式サイトでご確認を。

2 アコモデーション
会場内にあるワージー・ビュー(Worthy View)の施設、あるいはキャンピングカーやキャラバンに宿泊する。
グリーン・フィールドのさらに奥に位置するワージー・ビュー内に、あらかじめ設営されているテントやユール(古代ゲルマン風のテント)、ティピ(ネイティブ・アメリカンの移動式住居)などに宿泊可能。特設トイレ・シャワー完備。2~8人用まであり、5泊で265~945ポンド。事前予約が必要。
近辺のホテルに宿泊する。
会場から車で20分ほどの場所にグラストンベリーの町があり、B & Bの数も豊富。会場~駐車場~ホテル間を朝晩通わなくてはならないが、毎日シャワーを浴び、清潔なトイレを使い、ベッドでゆっくり寝られるのは魅力的。
キャンプをする。
フェス参加者の大半はキャンプ。フェスの醍醐味のひとつでもあるので、本当の意味でフェスを楽しむなら、キャンプが一番。会場内には多くのキャンプサイトがあるが、ステージに近いエリアは人気があるので場所取りが大変。テント設営の際は、よく場所を考えて。低地だと雨が降ったときに浸水することがあり、通路に近い場所だと盗難にあったり、酔っ払いが倒れこんできたりする危険もある。テントの入口の向きも肝心なので、周囲をよく見ること。またテントの張り方は意外に難しいので、出発前に練習しておこう。

水のいらないシャンプー ドライシャンプーの使い方
   

ドライシャンプーは、髪の汚れを落とすものではないが、皮脂の分泌を抑える効果があり、においなどが気になる時におオススメ。英国で一番有名なのが「Batiste」社のもの。香りの種類も豊富。

① ドライシャンプーはスプレータイプ、泡タイプなどがあるが、使い方は同じ。まず缶をよく振った後、乾いた髪の毛の根元にドライシャンプーをまんべんなく吹きつける。
② 指先で頭皮をよくマッサージする。
③ タオルなどで簡単に拭き取れば終了!

3 食事
松・上 オーガニック・カフェで食べる。
筆者のおススメは、グリーン・フィールドのオーガニック・カフェ。オーガニック食材を使ったこだわりの店が多く、ベジタリアン・フードの品揃えも豊富で、驚くほど美味しい。
フードストールで各国の味を楽しむ。
野外フェスの食事といえば、ハンバーガーやフライドチキンといったジャンクフードが主流だが、グラストには数多くの種類のフードストール(食べ物屋台)があり、中華ヌードル、ピザ、バケット、カレーなど、世界各地の料理も楽しめる。
コンビニで手軽に済ます
会場内には24時間営業のコンビニがあり、食パン、スナック類、ドリンクなどが販売されている。
※ 自家用車で来た場合は、自炊設備を持参することも可能。簡易バーベキュー・セットやキャンプ用のカセットコンロなどが便利。

4 トイレ・シャワー事情
「フェス」=「トイレが恐怖」という人は多いが、実際は考えるほど悪くはない。かつては、トイレから汚物が溢れる事件もあったが、近ごろは頻繁にバキュームカーが循環し清掃してくれるので、きれいに利用できる。
グリーン・フィールドにあるアフリカ式トイレ
筆者のおススメのトイレ。各自で手桶一杯の水を持って入り、用を足した後、その水で流す。和式トイレ同様のしゃがむ方式なので、衛生面が心配な人もこれならOK。
野外イベントでおなじみの個別の簡易トイレ
グラストにある主なトイレは、この個別の簡易トイレと長屋式トイレの2種類。個別トイレは密室なので落ち着いて用が足せるが、匂いがこもりやすいのが難点。最近は水洗タイプもある。
グラスト名物トタン製の長屋式トイレ
いわゆる「青空トイレ」。屋根がないので開放感がありすぎて落ち着かないのだが、匂いはこもらない。天気が悪いと少々不便かも。
※ 会場内には個室のシャワーブースがあるが、1~2時間待ちは当然。長蛇の列になるので覚悟を。シャワーを浴びる際も、着替えや携帯品は絶対に外に置かず、個室の中に持ち込むこと。シャワーの時間がもったいない人は、ウェットティッシュやドライシャンプー(10ページのコラム参照)を持参しよう。体をウェットティッシュで拭くだけでもサッパリする。

5 知っておくと便利な施設
「Property Lock-up」= 一時荷物預かり所。24時間オープンしており、フェス開催期間中、いつでも無料で荷物を預かってくれる。いちいち荷物を取りにテントまで戻るのが面倒な場合は、夜用の防寒着や必要なものをバックパックなどに入れて預けておけば、身軽に行動できる。ここでトイレットペーパーと石鹸も無料で配布している。
「EE Charging Centre」= 携帯電話の充電ができるほか、無料WiFiも利用可能。午前10時~午後10時まで。
「Information Point」= お役立ち案内所。ペイフォン(公衆電話)あり。毎朝新聞も入手できる。

「Welfare Centre」= 困ったときのお助けセンター。何か問題があったときや困ったときなどに、適切なアドバイスをしてくれる。ここのボランティア・スタッフたちはとても親切。落し物、迷子探しの場合もここに駆け込もう。

「Walk-in Medical Centre」= 気分が悪くなったとき、けがをしたときに利用。普通のGP同様に受付と診察室があり、ボランティア医師たちがTシャツ+聴診器という姿で診察してくれる

▲すぐにバッテリー切れするスマートフォンに比べ、長持ちする「旧タイプ」の携帯電話は野外フェスで大活躍。これを1台持参しておくだけで、かなり安心。


6 携帯必需品
テント、スリーピング・バッグ(寝袋)&スリーピング・マット(地面の凹凸をカバーし、地面からの冷気も防ぐ)、懐中電灯、ウェットティッシュ、ウォータープルーフ(雨具)&長靴、防寒具、日焼け止め、常備薬、トイレットペーパー(会場内の「Property Lock-up」で無料配布しているので1巻あればよい)、ミネラルウォーター(1本用意して、飲み終えたら会場内の水道から補充)。そのほか、着替え、タオル、洗面具、カメラ、クレジットカード、携帯電話など。
●会場内にあるコンビニでほとんどのものは買えるので、荷物はできるだけ少なく。
また、テントや携行品など自分の荷物は、帰る際に会場に残さず、必ず持ち帰ること。
●残念ながらテント内の盗難も頻繁に起こるので、盗まれたら困るような貴重品は持っていかない。
現金類は盗難防止のためにも分散して持つとよい。会場内にATMもあるが、長蛇の列になる。
●夜は気温が下がるので、防寒具はお忘れなく。
コートは重いので、帽子、マフラー、手袋など小物を持参するか、重ね着できるものを用意。
●天候に大きく左右されるのが野外フェスの宿命。雨、泥、寒さ、日焼け対策などは万全に
。しかしながら、悪天候のなかでも不思議とフェスは楽しめるものなので、あまり神経質になる必要はなし。

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