イースト・サセックスの宝石、ライを征く
ウィンザー城からほど近いバッキンガムシャーの村、 ストーク・ポージズに位置する「ストーク・パーク」。 光を浴びて輝く白亜の大邸宅を中心に、 見事なまでに整備された芝生のゴルフ・コースが まわりをとりまく。 その立地の良さと、文字通り、「絵になる」美しさから、 数々の映画作品に登場するこのホテルを、 今号では征くことにしたい。
※手前に見えるのがレプトン・ブリッジRepton Bridge。白亜の建物が 「マンション」、その右隣に一部見えているのが「パビリオン」。

●征くシリーズ●取材・執筆・写真/ネイサン弘子・本誌編集部

失敗から生まれた傑作

その日は朝から、冬季特有の低い太陽の光が、精一杯あたりを照らしていた。取材班はめずらしく、ゆったりとした気分で車を西へと走らせる。目指す先は、「ストーク・パーク カントリー・クラブ スパ・アンド・ホテル」だ。車は予定通りにロンドンの喧噪を離れてわずか1時間足らずで目的地に到着。ゆったりとした気にさせてくれた理由は、この近さにあったのだった。
控えめな看板を見落としそうになりながらもゲートを入り、そろそろと車を進める。やがて、並木道の先一面に青々としたゴルフ・コースが広がり、ゴルファーたちが時間を気にする必要がないことをうかがわせるような歩調でコースをまわっている姿が目に飛び込んで来た。
ストーク・パークは、300エーカー(東京ドーム約26個分)もの広大な敷地に、27ホールのゴルフ・コースを筆頭に、テニス・コート、貴族の邸宅であった歴史溢れるホテル、スパやジムなど、充実の施設を併せ持つカントリー・クラブ(スポーツ競技場、ホテルなどを併せ持つ総合施設)だ。
900年を越えるストーク・パークの歴史を紹介しようとすれば、軽く一冊の本が書けてしまうほどという。その長い歴史の中で、同地の転換期に重要な役割を果たし、彼らなくしてはストーク・パークの歴史を語れないという人物たちと同地との深い関わりをよりすぐってご紹介しよう。
エリザベス1世をはじめとする王族や貴族など、歴代の所有者たちの手を経て、1760年、同地は、北米のペンシルバニア州の所有者であったトーマス・ペンの手に渡る。トーマスの父は、17世紀に英国の植民地であった北米のペンシルバニア州を開拓創設したウィリアム・ペンで、ペンシルバニアの州名は、ペン家の名にちなんでいる。米国の一州を所有していた一族だ、その財力をもってすれば、英国に公園ほどの大きさの領地を購入することなど、たやすいことであったに違いない。
1775年、トーマスの息子であり、政治家で軍人、学者としても活動した多才な人物ジョン・ペンが、ストーク・パークを相続すると、同地は最大の転換期を迎えることになる。   
1789年、海外で暮らしていたジョンが帰国し、ストーク・パークに戻ると、敷地の端に位置し、しばらくの間住人のいなかったマナーハウスはすっかり荒廃していた。そこで、1555年に建てられたこの邸宅に大規模な修繕を施すよりも、より規模の大きい「マンション」を新設することを決意。ちなみに、日本ではアパートよりも規模の大きな集合住宅を「マンション」と称するが、英国では「大邸宅/規模の大きな館」という意味だ。日本のマンションに住み、「マンションに住んでいる」と英語で言うと大いに勘違いされることになるのでご注意を。
話を元に戻そう。ジョンは広大な敷地の中心にして、ウィンザー城までも見渡せる、最も見晴らしの良い小高い場所にマンションの建設を決め、ロバート・ネイスミスという無名の建築家に設計を依頼。ジョンがなぜ重要なプロジェクトを無名の建築家に任せてしまったのか、今となっては不明だが、そのツケは大きく、1年以下という短期間で出来上がったのは、長方形の不格好な邸宅であった。当然、ジョンはこの結果に憤慨し、直ちに新たな建築家を探しはじめた。そして当時『英国で最もファッショナブルな建築家』として名を馳せていた建築家ジェームズ・ワイアットに白羽の矢を立てた。その極端な人選に、ジョンがどれほど悔しい思いをしたかがうかがいしれる。
ワイアットはロンドンのオックスフォード・ストリートに、ローマ神殿風の娯楽施設「パンテオン」(The Pantheon)を設計し、当時「英国で最もエレガントな建物」としてその名を馳せた。ちなみにパンテオンは1937年に取り壊されたが、現在もマークス・アンド・スペンサー、パンテオン店としてその名が残されている。
ジェームズはマンションの設計を依頼されると、困難な課題に好んで挑戦するという性格だったといわれる彼らしく、ロバートの建てた『失敗作』を取り壊さず増築を提案。コストを抑えつつ、不格好な邸宅を劇的に生まれ変わらせることに成功した。それまでにありがちなレンガ造りや、ゴシック様式などの重厚で伝統的なマナーハウスとは一線を画した、ドラマチックで壮麗な白亜のマンションに、当時誰もが息を呑んだことだろう。その後も増築を繰り返し、1813年に、現在の形にほぼ近いマンションが完成。現在もその輝きを失うことのないマンションは、ストーク・パークのシンボルとして、威容を誇り続けている。
マンションを建設し、ストーク・パークの風景を一変させた当主のジョンは、その周りを取り囲む庭園の整備にも着手。この庭園は、英国の庭園史上最も偉大といわれる造園師、ランスロット・『ケイパビリティ』・ブラウンが1750年に造園した、いわば『ブランド庭園』であったのだが、ジョンは、ブラウンがかつてのマナーハウスに合わせてデザインした庭園を、新たなマンションに似合う風景へと造り直すことを選択。ブラウン亡き後、その後継者として注目されていた造園家ハンフリー・レプトンを任命した。レプトンは、ブラウンが作り上げた二つの湖だけを残し、新たなマンションが一番美しく見えるように、また、マンションからの風景が一番美しく見えるように庭園を一変させたのだ。

↓画像をクリックすると拡大します↓

ストークパークの地図

英国初のカントリー・クラブ

ジョン・ペンが他界した後、同地はジョンの弟、そしてその息子へと引き継がれたが、長い時を置かずして、1848年にペン一族の手を残念ながら離れることになる。その後、ストーク・パークは貴族やビジネスマンなどの富豪たちの手を経て、ジャーナリストのニック・レーン・パ・ジャクソンの手に渡ったことで、同地は2度目の大転換期を迎えることになる。ニックは、自身の居住用ではなく、別の大きな目的を持ってストーク・パークを購入したのだ。
「パパ」の愛称で多くのスポーツ選手たちに慕われたニックは、英国サッカー協会とローン・テニス協会の創立会員で、スポーツに造詣が深い人物だ。
1882年、ニックは当時勢いのあったスコットランドに対抗し、国際レベルでも活躍できるチームを造ろうと、アマチュア・サッカー・チーム「コリンシアン・フットボール・クラブ」を設立。設立から間もなくコリンシアンはレベルの高い学生プレーヤーが在籍し、多くのイングランド代表を輩出するなど、瞬く間にアマチュア最強のチームへと成長していった。
1903年、コリンシアンと供に米国ツアーに向かったニックは、米国各地で目にした会員制のカントリー・クラブに大いに感銘を受ける。土地には困らぬ米国らしく、広大な敷地にゴルフ、サッカー、テニスなどの競技場をメインとし、レストラン、ホテルなどの施設をあわせ持った、スポーツマンの社交場でもあるカントリー・クラブは、スポーツを愛するニックの目に夢のような場所に映ったに違いない。ニックは英国にはまだなかったカントリー・クラブを創設することを誓った。
英国に帰国後、ニックは早速土地探しをはじめる。そして5年後の1908年、ストーク・パークに巡り会い、この地を購入するに至ったのだ。ゴルフ・コースの建設に適した地形と芝、テニス・コートに向く平地を有し、クラブ・ハウスやホテルに最適のマンションが建つこの地は、カントリー・ハウスの建設にこれ以上ない理想的な場所だった。初めてこの地を訪れたニックは、その瞬間にカントリー・クラブの未来図をハッキリと思い描いたのだろう。
クラブのメインスポーツとなるゴルフ・コースの建設は、ゴルフ史にその名を残すコース設計士ハリー・コルト(右コラム参照)が担当。世界をまたにかけて活躍していた名設計士を迎え、『英国初のカントリー・クラブ』の名に恥じないゴルフ・コースが造り上げられた。
オープン当初のメインのスポーツはテニス、クリケット、27ホールのゴルフ・コースだった。クラブは上流階級の社交場として瞬く間に名声を得るに至り、900名の会員数に対し、ウェイティング・リストには200名を超える名が連なっていたほどだ。英国王エドワード7世をはじめとする王族たちもこぞって同地を訪問し、ゴルフを楽しんだという。
そして今日もストーク・パークには、ゴルフのティーショットの快音や、テニスのスマッシュの清々しい音が鳴り響き、人々の談笑の声が絶えない、創設者ニックの夢に見た光景が広がっている。

「マンション」とは別棟となっている「パビリオン」。スパ、スイミング・プールなどの施設が設けられている。

007からブリジット・ジョーンズまで
映画に見るストーク・パーク

立地に恵まれたストーク・パークは、これまでにいくつもの話題映画の舞台になってきた。
その代表作が、007シリーズ最高傑作ともいわれ、ショーン・コネリーがジェームズ・ボンドを演じた「007 ゴールドフィンガー」だ。大富豪『ゴールドフィンガー』の金塊密輸の実態を暴くという密命を受けたボンドは、彼の所有するゴルフ場で、ゴールドフィンガーに近づき賭けゴルフに興じる。
ボンドらの背景に、青々とした美しい芝生に生える白亜のマンションが終始映し出される=写真上(左端がショーン・コネリー)。このシーンは本作品中で多くの人々にとりわけ強い印象を与え、映画が公開されるとすぐに、「あのゴルフ場はどこにある?」と話題になった。

一方、英国が舞台の大ヒット映画「ブリジット・ジョーンズの日記」では、ヒュー・グラント演じるプレーボーイのダニエルが、レニー・ゼルウィガー演じるブリジットを週末の小旅行へと誘った先がストーク・パークだ。ふたりは美しい橋のかかる池でボートに乗り、ダニエルがボートから落ちてずぶ濡れになるという印象的なシーンをご記憶の方も多いのではないだろうか。ちなみにボートは撮影のために運ばれたもので、通常はないのでご了承を。
ふたりはストーク・パークの中でも最上級の客室ペンシルバニア・スイートで一夜を過ごす。四柱式ベッドの前に揺れる暖炉の炎。これほどまでにロマンチックな部屋で過ごせば、映画の主人公気分に浸れそうだ。
他にも、「007 トゥモローネバーダイ」(主演はピアーズ・ブロズナン)、現在007を演じるダニエル・クレイグ出演のギャング映画「レイヤー・ケーキ」、インドのボリウッド映画に至るまで、多くの映画に貢献。映画界から不動の人気と信頼を得ている。

ゴルフを愛した設計士
ハリー・コルト

世界有数のゴルフ・コースが数多くある英国だが、その英国内はもとより、世界のゴルフ界では「ハリー・コルトによるコース設計」が、ひとつのブランドとして確立されている。本文でご紹介したとおりストーク・パークのゴルフ・コースも、ハリー・コルト(Harry Colt 1869~1951)による設計だ。
コルトは、ケンブリッジ大学在学時、ゴルフ部のキャプテンを務め、全英アマチュア・ゴルフ選手権で準優勝するほどのゴルフの腕前であった。彼のゴルフ愛は大学卒業後も冷めることはなく、バークシャーにあるゴルフ場に事務局長として就職。そこでゴルフ場の管理や、コース設計の基礎を学んだという。
コルトがゴルフに熱中していた19世紀後半の多くのゴルフ場は、「リンクス・ランド」(links land)と呼ばれる、陸と海が出合う草の生えた砂丘地帯を利用して造られ、草を刈ったり、その中に平地を見つけたりするなどし、砂丘に多少の手を加えて造成したコースが一般的だった。だが、ゴルフの流行とともに、条件の合う砂丘地帯を見つけるのが難しくなり、必然的に内陸部にゴルフ場を作らざるを得なくなる。そんなゴルフの転換期に現れたのがコルトだ。
コルトはそれまでのゴルフ・コースの造設の常識にとらわれない設計図を作成。土木技術を駆使し、芝や土壌の研究まで行い、そして何よりもゴルフに対する愛情と情熱をかけ、近代的コースの設計技術を確立するのに力を尽くした。
後に、ゴルフの聖地といわれ、全英オープン選手権が開催されるセント・アンドリュースのエデン・コースの設計を任されるまでに腕をあげたコルトは、コース設計士としての地位を確固たるものにした。そして英国に留まらず、世界各地で300を超えるゴルフ・コースの設計にたずさわり、英国ゴルフ史上、最も偉大なコース設計士と呼ばれるに至ったのだ。
そんな偉大な設計士の愛情に満ちたコースを、是非ストーク・パークで体験してみたいもの。

スポーツの楽園

ハンフリーズ・レストランの横に設けられたラウンジ、「ジ・オランジェリー」。
ストーク・パークは会員制のカントリー・クラブとして運営されてきたが、現在は会員以外の利用も可能だ。ホテルの宿泊客は、通常の利用料金よりも割安でプレーできるので、ホテルに宿泊するチャンスがあれば、是非ゴルフに挑戦してみたい。
格調高いマンションや美しいアーチを描く橋と池をバックにプレーすれば、誰もが優雅な気分に浸れることだろう。そしてその絵画のような風景は、度々映画のロケ地として使用され、スクリーンに登場してきた(上のコラム参照)。
また、ストーク・パークが誇るのはゴルフだけではない。完璧なまでに整備された芝のテニス・コートでは、毎年ウィンブルドン選手権が開催される直前に、テニスのエキシビション・マッチ「ザ・ブードルズ」が開催され、ジョコビッチやナダルといった世界の一流選手が、ウィンブルドン前の肩ならしにやってくる。エキシビション・マッチとあって、選手も観客も一様にリラックスした雰囲気の中で試合が行われ、カジュアルに着飾った観客がコートから至近距離にある観客席で試合を観戦している。同時にガーデン・パーティーも開催され、さながら上流階級のイベントといった印象だ。そんな一流選手もプレーするコートで、実際にラケットを握ることができるのも、ストーク・パークならでは。屋外コートの他にも、室内にもコートがあり、ホテルの宿泊客の利用が可能なので、天気を気にすることなくテニスにいそしめる。
対戦スポーツに興味がない場合は、充実のフィットネス・ジムで汗をかくのもおすすめだ。2014年に新しく生まれ変わったばかりのジムには、最新式の体力測定マシーンやランニングマシーンなどがずらりと並び、上階は本格的なウェイトトレーニングができるスペースになっている。ヨガやワークアウトの多種多様なクラスが用意されているので、気分に合わせてチャレンジしてみるのもいいだろう。
もちろんスポーツ後の心地よい疲労感を癒してくれるスパも期待を裏切らない。トリートメントや水泳の合間に休息をとるラウンジは天井が高く、解放感がある。プールとラウンジを隔てる壁一面は巨大な水槽になっており、カラフルな魚たちが優雅に泳ぐ姿を横目にプールでゆったりと泳ぐ人、ラウンジで座り心地抜群のソファーに深々と腰掛けながら、魚を眺める人などの姿が見られ、実にリラックスした空気がスパ全体を包んでいる。
プールも同様に天井が高く、天井に届く程の高さのある窓からは、太陽の光が存分に差し込み、水面をキラキラと照らしていた。

伝統とモダン、気分で選べる客室

ストーク・パークはマンションには伝統的な雰囲気の客室を、別棟のパビリオンにはモダンな客室を備える。2つの異なる顔を持ったホテルと言える。
マンションは、歴史的建造物としてグレード1に指定されており、英国にとっても財産といえる建物だ。入口を入ると、暖炉の炎に暖められたエレガントで柔らかなロビーが迎え入れてくれた。21ある客室のうち19室に実際に使用できる暖炉があり、寒さに凍えた客人を温かくもてなしてくれる。各部屋はクラシカルなスタイルの落ち着いた雰囲気で広々とした造り。全ての部屋は上質なアンティーク家具や絵画で飾られ、英国情緒を満喫できるだろう。広いバルコニー付きの部屋からは庭園が見渡せ、ここでティータイムを楽しんだり、日光浴をしたりするのも気持ちが良さそうだ。
マンション自慢のペンシルバニア・スイートは、大ヒット映画「ブリジット・ジョーンズの日記」(上のコラム参照)に登場し、英紙サンデー・タイムズに「世界でトップ10のロマンティックな部屋のひとつ」として紹介された。
続いて、2008年にオープンし、28のモダンな客室が並ぶパビリオンへ。隣接するマンションの美しい姿と、部屋によってはウィンザー城を窓から望むことの出来る客室は、マンションの伝統的なインテリアとは対照的に、スッキリとしたデザイン。ポップアートが飾られ、都会的な印象だ。
パビリオンの各所にストーク・パークで撮影された映画のワンシーンや、ハリウッド・スターなどの写真が飾られ、映画とこの地との深い関わりを随所に感じさせてくれる。

「マンション」のエレガントな客室=写真上=は、古き英国の伝統をいかした造り(写真は「Sir Edward Coke」の間)。一方、スパやスイミング・プールの利用者には便利な「パビリオン」の客室=同下=は、ポップなイメージがアクセントに用いられたモダンなデザイン。予約時にどちらが好みか伝えること。

家族の願いを叶える場所

「うちの夫は週末となると家族を置いてすぐゴルフに行ってしまうの」となげく奥様たちの声をよく耳にするが、そんなご家庭にも自信を持っておすすめしたいのが、家族で過ごすストーク・パークでの休日だ。
ストーク・パークは、旅行雑誌「Condé Nast Traveller」において、チャイルド・フレンドリー・ホテル部門の上位10位にランクイン。子育て情報サイト「Parentdish(現・Huffpost Parents)」では、最も贅沢なチャイルド・フレンドリー・ホテルに選ばれ、『子供も大人同様のVIPサービスを受けることのできるホテル』と称されるなど、家族連れに優しい施設と充実したサービスを確立。
ホテル内に託児所を完備しているので、大人がスポーツやスパを楽しんでいる間、安心して子供を預けることもできる。スポーツ好きの子供には、ゴルフやテニスの子供向けレッスンへの参加もおすすめ。
一方、家族それぞれが思い思いに過ごせるのも魅力ながら、家族一緒に過ごす時間も大切。そんな時はガーデンのミニ・フットボール・ピッチでサッカーに興じるのもいいし、ピッチの前にはブランコや滑り台などの遊具があるプレイグラウンドがある。ゴルフ・コースの合間をぬう遊歩道、ヘリテイジ・ウォークにそってをパーク内を散歩するのも気持ちがいい(レセプションで地図がもらえる)。さらに、室内プールでは、16歳以下の子供たちが専用に使用できる「スプラッシュ・タイム」を設置しているので、他のゲストに気兼ねなく思い切り水遊びに夢中になれる。
そして子連れ旅行での心配事のひとつが食事だが、もちろんご安心を。ホテル内には2つのレストランがあり、マンションにある重厚な雰囲気のレストラン「ハンフリーズ」(Humphry's)に対し、パビリオンのレストラン「サン・マルコ」(San Marco)は、カジュアルな雰囲気のイタリアン・レストランで子供連れも大歓迎。ピザやパスタといった誰もが喜ぶメニューのほか、キッズ・メニューもあるので、小さな子供がいても安心して利用できる。
マンションのラウンジ「ザ・オランジェリー」(The Orangery)では、チルドレンズ・アフタヌーン・ティーを提供しているので、子供に英国ならではのちょっとかしこまったティータイムを経験させることもできるだろう。
スポーツに、スパに、家族サービスに―。さまざまな望みが一度に叶うストーク・パーク。次の休暇先として選んでみてはいかがだろうか。

同じ敷地内にある、「マナーハウス」(現在は個人所有。見学不可)=写真左側=と「セント・ジャイルズ教会」=同右側。

ハンフリーズ・レストラン
Humphry's Fine Dining Restaurant

ストーク・パーク内にある2軒のレストランのうち、エレガントな雰囲気の中で食事を堪能することができる「ハンフリーズ・レストラン」。今回取材班が食したのはランチ・コース(3コース 29.50ポンド)。ミシュラン星獲得レストランでの経験も豊富なシェフ、クリス・ウィーラー(Chris Wheeler)氏による、見た目にも華やかで、日本人好みの繊細な味付けが光る料理の数々をご紹介しよう。

Amuse 付き出し

チキンレバーのパテ、スズキのミニ・ソテー、レッド・オニオンのピクルスとゴート・チーズ
Chicken Liver Pate, Sea Bass, Caramelised Red Onion and Goat's Cheese

クラッカーにつけていただくパテはクセがなく驚くほどなめらかで極上の味わい。思わず「もっと食べたい!」とつぶやいてしまったほど。しかも、このあと、もう1品、3種のトマトのサラダ(Heritage Tomato Salad)がスターターの前にサーブされ、うれしい驚き。この後のコース料理におのずと期待が高まる。

Starter

ウズラとチキンのテリーヌ
Terrine

テリーヌ独特の柔らかさとピスタチオの歯ごたえがマッチ。テリーヌの甘み、酸味のあるしめじのピクルスとマデイラ・ワインのジェリーが、絶妙な味のハーモニーを奏で、最後の一口まで飽きのこない1品。

きのこのパンナコッタ
Wild Mushroom Panna Cotta

色鮮やかなエディブル・フラワー(食用花)が漆黒の大皿に描かれた絵画のような美しい1皿。パンナコッタは見た目も食感もゴマ豆腐のようなまろやかさとコクの深い味わい。添えられたジンジャー・ブレッド・クラムの塩気がアクセント。

Main

タイのソテー
Sea Bream

香ばしくソテーされたタイと、ふっくらとした身のアサリが食欲をそそる。タイの下には、イカのブイヤベースで味付けされたフェンネルが敷かれ、魚介の旨味を存分に味わえる。

ウサギ
Rabbit

味や食感が異なるウサギの様々な部位が丁寧に調理されている。レッグをベーコンで巻いてカネロニ状にするなど、工夫を凝らした1品。驚くほどやわらかく、臭みがなかった。濃厚なグレービーと付け合わせの野菜の組み合わせも見事。

Dessert

チョコレートとパッションフルーツのムース
Duo of Chocolate and Passion Fruit Mousse

ドーム型のチョコレートとパッションフルーツのムースの可愛らしさに心が躍る1品。チョコレートの甘みとパッションフルーツの酸味のコンビネーションが二重丸。

アーモンド・パイとラズベリー・ソルベ
Berry Almond Pie

まん丸い形状がユニークなタルト。サクサクとしたタルトを濃厚なベリー・ソースと供にいただく。甘さ控え目なタルトとベリーの酸味が、食後に爽快な余韻を与えてくれる。

Travel Information

※情報はすべて2016年2月16日現在のものです。

Stoke Park Country Club, Spa & Hotel

Park Road, Stoke Poges,
Buckinghamshire SL2 4PG
Tel: 01753 717 171
www.stokepark.com

アクセス

車:ロンドン中心部からの場合は、M4で西へ向かう。ジャンクション6でおり、A355を北方面へ。
Farnham RoyalラウンドアバウトをB416(Park Road)へ右折し約2キロ。

↓画像をクリックすると拡大します↓

ストークパークの地図

料金 ※1泊1部屋


「パビリオン」には、随所に映画と縁の深いことをアピールするオブジェや写真が飾られている。あなたなら、いくつ分かる?
Superior Room 240ポンド〜
Deluxe Room 290ポンド〜
Executive Room 340ポンド〜
Junior Suite 490ポンド〜
Executive Suite 740ポンド〜
Master Suite 890ポンド〜
Presidential Suite 1,380ポンド〜
他の征くシリーズを読む この記事をPDFで読む

週刊ジャーニー No.920(2016年2月18日)掲載