見どころが尽きないロイヤル・マイルは、1日ですべてを回りきるのは至難の業。できれば1泊はしたいところ。そしてロイヤル・マイルの散策を終えた後、もし体力と時間が許すなら、スコット・モニュメント(⑪)やカールトン・ヒル(⑫)、アーサーズ・シート(⑬)といった高台からの眺望を楽しむのもいいだろう。
今年5月末には、約60年ぶりに再びトラム(路面電車)が走るようになったエディンバラ。エディンバラ空港からニュータウンのヨーク・プレイスまでを約30分で結び、より訪れやすくなったと言える。次の旅先をどこにしようか悩んでおられる人は、ぜひエディンバラに足を運んでみてはいかがだろうか。
市内マップ |
Travel Information(2014年8月18日現在) ■アクセス:ロンドンのヒースロー、ガトウィック、スタンステッドの各空港からエディンバラまで約1時間。あるいは、ロンドンのキングス・クロス駅、ユーストン駅から電車で約4時間半。 Special thanks to: |
エディンバラ城 地図上① 毎年8月に開かれる軍楽隊の行進パフォーマンス「ミリタリータトゥー」の会場。 |
スコッチ・ウィスキー・エクスペリエンス 地図上② |
ブロディーズ・クロース ブロディの家があったクロースの奥は、現在カフェに変身。また、通りを挟んだ向かいには、ブロディの名を冠したパブがある(13頁のコラム参照)。 |
ライターズ・ミュージアム 地図上④ |
グレーフライヤーズ・ボビー 地図上⑤ ボビーが死んだ翌年、地元貴族の好意により建てられた実寸代の銅像。後ろには同名のパブがある(13頁のコラム参照)。 |
セント・ジャイルズ大聖堂 |
ジョン・ノックスの家 地図上⑦ |
ザ・リアル・メアリー・ 2003年の一般公開開始時には、チャールズ皇太子もタータンチェックのスコットランド民族衣装に身を包み、同地を訪問。 |
エディンバラ・ヴォールトの 地図上⑨ サウス・ブリッジ下の地下都市をめぐるツアーは数社が催行している。ここでは参考までに、一例を挙げておく。 |
ホリルードハウス宮殿 地図上⑩ |
スコット・モニュメント プリンシス・ストリートのシンボルとなっている、作家ウォルター・スコットの記念碑。約60メートル。287段の階段(リフトなし)を登るのは少々ハードだが、上からの眺望の素晴らしさは言葉に尽くせない。 |
カールトン・ヒル 地図上⑫ プリンシス・ストリートの東端にある丘。丘上に建つ神殿風の建物はナポレオン戦争の戦没者を追悼したモニュメントで、塔はネルソン提督を讃えた記念塔。頂上から望む360度のパノラマは圧巻。 |
アーサーズ・シート ホリルード・パーク内にそびえる標高251メートルの岩山(丘)。伝説のアーサー王の名にちなみ、丘の形が椅子に似ていることから「アーサー王の玉座」と呼ばれるようになったといわれる。エディンバラ市内全域はもちろん、晴れた日には遠くハイランド地方まで見える超絶景スポット。 |
物語の世界を求めて… エディンバラ ハリー・ポッター探訪 |
エディンバラは、大ヒット作「ハリー・ポッター」シリーズが生まれた街としても有名。著者のJ.K.ローリング(49)は離婚後、子供を連れて妹が住むエディンバラへと居を移し、生活保護を受給しながら、ずっと構想を練っていた物語の執筆を開始。そして10年以上かけて、シリーズ7作を書き上げた。 |
エディンバラ城 エディンバラ城は、ハリーたちが通う「ホグワーツ魔法魔術学校」(写真はWarner Bros. Studio Tour London: The Making of Harry Potterより)の外装のモデルになったとされる。険しい崖の上に建つ設定は、確かにエディンバラ城とソックリ! |
エレファント・ハウス シリーズ第1作「ハリー・ポッターと賢者の石」が書かれたカフェ。娘をベビーカーに乗せて散歩に出かけ、子供が眠りにつくと、このカフェで長時間執筆したという。もうひとつの「ニコルソンズ・カフェ」は残念ながら閉店。 |
ジョージ・ヘリオット・スクール 地図上③ 1628年に建造された、エディンバラの名門パブリックスクール。ホグワーツのイメージになったと言われている学校。 |
エディンバラ大学 モレイ・ハウス 地図上④ キャノンゲートにある、エディンバラ大学のキャンパスのひとつ。シリーズ1作目の執筆を終えた1995年、ローリング=写真=は同校で教職課程の教鞭を取っていた。 |
バルモラル・ホテル 列車に乗り遅れないように2~3分早めに設定されているという時計塔が目印の、ウェイヴァリー駅に隣接する高級5つ星ホテル。J.K.ローリングはここのスイートルームに滞在し、最終巻を完成させている。 ローリングが宿泊したのは、552号室。現在は「J.K.ローリング・スイート」と名付けられているこの部屋は、ドアノックもフクロウだ=写真左上。室内は紺色を基調とし、モダンで落ち着いた印象。「ハリー・ポッター」全巻が並べられ、壁にはローリングのサインも飾られている。最終巻を書き上げた喜びから、思わず「J.K.ローリング、この部屋にて『ハリー・ポッターと死の秘宝』を書き終える。2007年1月11日」とサインしてしまった胸像は、ガラスケースに入れられ、サインが見えるように後ろ向きに置かれている。 |