期間限定なのでお早めに!?

 こうしてスタジオツアーは終了。時計を見ると、3時間ほどが経っていた。スタッフによれば、このくらいが見学にかかる平均時間とのこと。
ハリポタ・シリーズといえば、原作のページ数が500を超え、また映画の上映時間は2時間半以上にもおよぶという、長編作品として知られている。児童書や子供向け映画といったイメージもあり、1作目の映画だけかろうじて鑑賞したものの、それ以降は断念したという人も少なくないだろう。
今回同地を訪れたのは、かたや原作も映画もすべて網羅したハリポタ好き、もう一方は1作目しか観ておらず内容もあまり覚えていないという、正反対ともいえるコンビ。にもかかわらず、時間を気にすることなく共に楽しみ、感動を共有できたのは、映画会社ならではの「見せ方」の秀逸さ故だろう。
製作のプロセスを紹介するエリアにしても、これほどレベルの高い仕事の裏側を英国で見ることができるのは、このスタジオツアーしかないのではないか。
撮影セットが再現され、ハリー・ポッターの世界が体感できるだけだと思っている人もおられるかもしれないが、決してそうした『テーマパーク』ではない。せっかく英国にいるなら、一度は訪れるべき必見の地といえる。
老若男女問わず多種多様な人を魅了する、ハリポタ・スタジオ。改修を終え、新オープンしたリーヴズデン・スタジオの一部を使用している同ツアーは、時期は未定であるものの、将来的には撮影セットを含め、すべて取り壊される可能性もあるという。今のうちに、ぜひ見学しておくことを強くおすすめしたい。
今夏のホリデー休暇、あるいは週末に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

 



通路の角を曲がると、突如目の前に現れるダイアゴン横丁。
ウィンドー・ショッピングを楽しめる。書店の窓には、ギルデロイ・ロックハート先生の著作も飾ってある。

 



ホグワーツ魔法魔術学校の24分の1サイズ縮小模型。

日本に再び
ハリポタ・ブーム到来!

 日本でハリポタ人気が再燃しつつある。  まず今夏、「ハリー・ポッター展」が東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開かれる(6月22日~9月16日)。2009年のアメリカでの開催を皮切りに、カナダ、シンガポールなどを巡ってきた展覧会が来日。映画のセットを再現するだけでなく、実際に触れて遊べる『体験型』という。  また来年、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに、ハリー・ポッターの新アトラクションがオープンすることを受けて、同地の最寄り駅を通過するゆめ咲線が、2月より「ハリポタ車」に変身中だ=写真右。

 
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