買物派? 飲食派? 観光派? タイプ別 バラ・マーケット 攻略法

市場を訪れる理由は人によって異なるだろう。それぞれの目的にあった楽しみ方をご紹介したい。

買物派

バラ・マーケットで取り扱われている商品は質が高いというのが定評。スーパーでは買えない種類の素材に挑戦してみたい、素材の旨味をじっくり味わいたいという人たちに、ぴったりの場所だ。

攻略のカギ① 試食して品定め

 およそ20種類のマスタードをそろえる店や、イングランド本土から狭い海峡を隔てて横たわるワイト島の特産物であるトマトを使った商品のみを扱う店、冬を中心に旬のゲーム(狩猟)ミートを扱う精肉店=写真左下、創業200年余りというオイスター専門店、都心生活者用に開発された野菜栽培キットを販売する店など、ユニークな店が多いのもバラ・マーケットならでは。話題の馬肉も、きちんと「馬肉」として売られている=同右下。
こうした店のなかには、快く試食させてくれる店も少なくないので、気になるものがあれば尋ねてみるといいだろう。味への自信を体全体にみなぎらせるスタッフが、あれこれ丁寧に助言してくれるはずだ。

攻略のカギ② 相場を知る

 繰り返しになるが、バラ・マーケットは、長い歴史を誇るだけでなく、高品質の商品が揃う市場として知られる。出店にあたっては、食に詳しい市場運営団体の関係者のみならず、第三者による審査が入り、クオリティの高い商品を安定して供給する市場という評価を保つための努力がたゆまず続けられている。生産者が手塩にかけて育てた、あるいは確かな経験に基づき厳選された生鮮食品、職人たちが丹精こめて作り上げた商品となれば、とびっきり安く済むわけがない。スーパー・マーケットよりも多少割高であるケースが多いことは覚えておいた方がよい。

もちろん、すべてが割高かというと、そうとは限らないようだ。一例を挙げると、スコティッシュ・サーモンが、取材当日は1切れ(約100グラム)1.80ポンドで販売されていた。同日、大手スーパーの高品質商品として並ぶサーモンの値段と比べてみると、価格に大きな開きがないことがわかった。
また、量り売りの商品については、値段の見当がつけづらく、それが悩みの種となるかもしれない。瓶詰めにされたオリーブオイルやソース類、1個売りされているパンなどは別にして、魚や肉、野菜など多くの商品が量り売りされている。トマト1キロいくらと言われても、自分の欲しい量は何キロ(グラム)なのか、市場初心者には難しいところだろう。またテキパキと働くスタッフの前でオロオロして、つい必要以上の量を買ってしまった、ということになりかねない。
不安なときは店員さんに聞くのが一番だが、普段から魚や肉、野菜などを買う際に、重さと量の関係、重さと値段の関係をチェックすることを心がけておくといいだろう。スーパーの青果売り場には、秤が吊り下げてあることが多いので、リサーチするにはもってこいだ。

攻略のカギ③ 土曜夕方のセール

 バラ・マーケットは日曜定休。このため、土曜の夕方には割引を始める店もあるので、案外狙い目だ。例えば、魚屋から聞こえてくる、 「ハーフ・プライス! ハーフ・プライス!」と連呼する威勢のよい声につられ、人ごみをかき分けて購入すれば、楽しい買い物経験になるはず。 節約できた分で、野菜や調味料なども仕入れて、土曜の夜は贅沢なシーフード・ディナーとしゃれこもう。