ケイト・ウィンスレットら映画キャストが宿泊

 サービス、施設、料理のクオリティは業界内でも高く評価されている。世界的権威を誇るホテル&レストラン組織「ルレ・エ・シャトー」に名を連ね、アン王女をはじめとした著名人も訪れている。また、美しい田園風景が広がるドーセットは、映画の撮影に使われることも多く、1995年製作の米英合作映画で、アカデミー賞脚色賞を受賞した、『いつか晴れた日に(Sense and Sensibility)』の撮影は、近隣の村ヨービルで行われた。その際、エマ・トンプソン、アラン・リックマン、ケイト・ウィンスレットなどの豪華キャスト陣が滞在する宿として選ばれたのが、このホテルだ。まるで自分の家のように寛げる空間は、一日の撮影を終えた出演陣がホッと一息つくのに絶好の場だったことは想像に難くない。
さらに翌年、映画『エマ(Emma)』の撮影がエバショットで行われた際には、グウィネス・パルトロウとトニ・コレットがここを訪れ、やはり滞在している。
こうしたセレブリティたちともゆかりのあるサマー・ロッジは、メルベリーハウスが所有する9000エーカーもの敷地と隣接していることも見逃せない。シカが群れをなすこの敷地には、パブリック・フットパスがあり、散策も堪能できる。週末に、あるいはこの夏の休暇に、サマー・ロッジを訪れてみてはいかがだろうか。

 



『いつか晴れた日に』のキャストら。上からヒュー・ローリー、ケイト・ウィンスレット、
アラン・リックマン、エマ・トンプソン、ハリエット・ウォルター。

 

ハーディの小説にも登場人々の歴史がにじむエイコーン・イン

 サマー・ロッジと同じグループのガストロパブ&ホテル「The Acorn Inn」にもぜひ足を運んでほしい。同パブ&ホテルの歴史は、16世紀にコーチ・インとして建てられたことに始まる。「コーチ・イン」とは、馬車(コーチ)が交通の要だった時代に栄えた馬車宿のことで、時代の変化とともにパブへと形を変え、現在も英国のあちこちにその名残が見られる。かつては「The Kings Arms」という名で知られたこのパブ&ホテルは、近くを流れるフルーム川から水を引き、独自のエールビールを醸造、人々の喉を潤していた。
建てられた当初はほかに5軒あったパブも、現在に残るのは同店のみとなっており、ハーディ作品にも、「The Sow and Acorn」という名前でたびたび登場している。400年の歴史の重みを感じさせるレンガ造りの建物には、10の客室のほか、2つのバー、レストランがある。さらに英国の伝統的なパブ・ゲームで、ボーリングの原型といわれる「スキットルズ(skittles)」=下写真=を楽しむこともできる。使い古された遊具には、人々が集った歴史が感じられ、長年にわたって村人の悲喜こもごもを見守ってきた様子がうかがえる。
ドーセットの自然を心ゆくまで味わった後、夜は伝統的なパブ・ゲームを満喫するのもまた一興だ。

The Acorn Inn
28 Fore Street, Evershot, Dorset DT2 0JW
Tel: 01935 83228
www.acorn-inn.co.uk