ヘイグ氏は同ホテルのヘッド・シェフとして2001年12月に着任。その後03年からは9年連続でミシュラン一つ星を保持し続けている。また、同レストランはウォーリックシャー、コヴェントリー地区で、唯一の星付きレストランとしても知られる。同氏の並々ならぬ食への情熱が、約10年間の変わらぬ高評価へ通じているようだ。
 
いくつもの観葉植物が配された、本館と別館をつなぐ廊下。
そんなヘイグ氏に良い刺激を与えてくれているのが、他ならぬミシュランの調査員だという。ロビンソンさんが思わぬ裏話を取材班に聞かせてくれた。彼らは一般客として予約を入れて訪れるそうだが、コースを終えると正体を明かすのだという。そこで料理やプレゼンテーションの感想、そして、アドバイスを述べて帰っていくというのである。これ以上ない的確な指摘が受けられることも、同レストランが星を維持しつづける秘訣なのであった。 

 

チームワークが生み出す温かな空間

 せっかくのホテル滞在にアクティビティも加えたい、という方の要望も同ホテルは叶えてくれる。クローケーや、テニスの専用スペースが敷地内にあり、夏の間は屋外プールも利用することができる。また、ゴルフ、釣り、乗馬、そしてクレイ・シューティングなどの各種スポーツも、ホテル近隣で楽しめ、フロントでアレンジを依頼することも可能だ。
 リグビー卿により近年改装が施された20室は、カントリー・ハウスらしい温かみのあるインテリアに、使い易さが考えられたモダンな機能も加えられ、くつろぎのデザインに生まれ変わった。また、拡張された別棟内のナイツ・スイート10室は、スタイリッシュな家具が置かれ、モダンな内装に統一されている。
 2007・08年には「VisitBritain」(英国観光局)により、「Best Small Hotel of the Year」に選ばれている同ホテル。30という部屋数は、小規模ホテルとされているが、その分だけ1人1人の宿泊客にスタッフの目が行き届きやすく、また、皆、愛着を抱きながら働いている、とロビンソンさんは教えてくれた。実際に彼女を始め、ヘイグ氏、支配人から生け花担当の女性にいたるまで、同ホテルのスタッフのほとんどが、5年以上の勤続年を数えるという。
 
オーク材を使った壁が、重厚感と落ち着きを演出するメイン・ダイニング。
取材班をまず迎えてくれたメインドアに飾られたリース、太陽の光が心地よく差し込むテラス・ルーム、各部屋に据えられたウェルカム・アメニティ=写真左=にいたるまで、ホテルを愛するスタッフの温かみが伝わってくるようだった。また、取材班のためにラウンジへコーヒーを運んでくれたウェイター氏は、日本語を習っていると言い、丁寧に自己紹介をしてくれ、こちらを笑顔にさせてくれた。訪れる者を居心地良く感じさせる空間は、まさにそれをつくるスタッフの日々の努力と愛情の賜物であると実感できた。
 曇天に包まれる英国の冬も、ようやく終盤に入り、寒さも和らぎつつある。せわしない日常の小休止に、ゆっくりとマロリー・コート・ホテルに出かけてはいかがだろうか。

 

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The Brasserie at Mallory
本館と隣接する2005年オープンの「ブラッセリー・アット・マロリー」。カジュアルに食事をしたい時におすすめ。本館のレストランとは対照的に、白と黒を基調としたモダンな内装。日替わりメニューは£8.50~。

月~土曜 終日
日 12:00~3:30(サンデー・ランチ)
TEL: 01926-453-939
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ヘッドシェフ
サイモン・ヘイグ

Simon Haigh

 

ヨークシャー出身。03年から当ホテルのレストランに9年連続、ミシュラン一つ星をもたらしている。ヘイグ氏指導のもと、料理を学べる「マスタークラス」も随時開催。1日2名までの限定で、軽い朝食、昼食付き。朝8時半から、ランチの準備を行い、その後はメイン・ダイニングで食事となる。参加費は1人£125。