ベージュを基調としたエレガントな雰囲気の会議室兼プライベート・ダイニングスペース。
 綿工業への参入のきっかけは、アフリカやアメリカなど当時の主要貿易相手国との取引における需要の高まりだった。毛織物は、北国の英国人には日常着として重宝されたが、温暖な地域の人々には厚ぼったくごわごわとしすぎており、ほとんど受け入れられなかった。代わりに植民地だったインド産の軽くて吸汗性の良い綿織物に人気が集まる。貿易拡大を目指していた英国は、これに目をつけ、自国で綿織物の大量生産を可能にする体制作りを推し進めた。インド産の輸入綿花の主な到着港が、ランカシャーのリバプールであったことが大いに影響し、同県の一大都市マンチェスターを中心に、良質な織布(しょくふ)を作るための機械が競って発明されるようになる。これにより、ランカシャーは綿工業の中心地となったのだった。
 残念ながら現在、ホルト自身に関する詳しい資料は残されていないが、綿工業という新興産業に携わったことにより、彼は当時20室のベッドルームを有する理想のカントリー・ハウスを手にしたのだった。
 封建貴族が所有したような、何十室もの部屋を備えたマナー・ハウスの豪奢さと比較することははばかられるが、ウォーリックシャーの美しい自然に囲まれた、10エーカーの敷地を持つ館は、資本主義初期を生きた者の成功の証であったことだろう。

 


晴れた日には、心地よい風を感じるから屋外でティータイムとしゃれこむのも一案。
ミシュラン・シェフによる体験型料理レクチャー

 ホテルとして生まれ変わったのは、1976年のこと。98年よりオーナーに就任したピーター・リグビー卿の指揮のもと、ベッドルームの増築や、カジュアルに食事をしたい時に便利なレストラン用の別館の新設など、各所に改築が施され、快適なホテル作りがなされている。
 また、同ホテルはあるユニークな試みで好評を得ている。エグゼクティブ・シェフ、サイモン・ヘイグ Simon Haigh氏とそのチームから、料理のレッスンが受けられる「マスター・クラス」がそれだ。なかなか立ち入ることのできないホテル内レストランのキッチンに立ち、実際に一流シェフらが調理する現場を見られるだけでなく、料理の手ほどきが受けられるのだ。美しい盛り付けに感心し、それを食して―、という満足感に加えて、ミシュラン星付きレストランの裏側も体験できるため、美食を愛する人々の支持を得ているのだろう。
 

 

5.Chocolate and chestnut sphere,chestnut cake, dark chocolate ice cream
チョコレート・アイスクリームと栗のケーキ

アイスクリーム、パフェ、ケーキのいずれも甘さ控えめな大人のデザート。異なる3つの温度と食感が楽しい。

 

 

6.Quince parfait, roasted pears, creme fraiche ice cream

マルメロのパフェ

ローストされた洋ナシは香ばしく、甘みが引き立ち、さっぱり味のマルメロのパフェと好相性。

 

2コース・ランチ £27.50
3コース・ランチ £32.50
プチフールとコーヒーは別途 £3.75
3コース・ディナー £59.50
(プチフールとコーヒー付)
*すべてVAT込