献立に困ったらCook Buzz
献立に困ったらCook Buzz

コッツウォルズのヴェニス ボートン・オン・ザ・ウォーターを征く

■英国でも屈指の人気を誇るカントリーサイド、コッツウォルズ(Cotswolds)。羊小屋を意味する「cot」と、なだらかな起伏の原野を意味する「wold」を語源とする同地方は、中世時代に羊毛取引で栄え、今なお昔ながらの穏やかな景観が広がっている。夏の大特集として今週から3回にわたり、コッツウォルズの魅力あふれる村々を紹介。初回は、常に多くの観光客で賑わう水辺の村、ボートン・オン・ザ・ウォーターを征く。

●征くシリーズ●取材・執筆・写真/本誌編集部

コッツウォルズ中部から、やや北寄りに位置するボートン・オン・ザ・ウォーター(Bourton-on-the-Water)は、澄んだ小川と石橋、水面を覗き込むようにしな垂れる木々、そして同地方特有の淡いはちみつ色の石灰石「ライムストーン」で造られた家並みの調和が美しい村だ。村名の「Bourton」は古語の「Burgh(要塞)」「ton(村)」に由来し、サクソン人の要塞のそばにあった水辺の村が起源となっている。

村の風景を特徴づけるウィンドラッシュ川は、子どもでも安全に遊べるほど緩やかで浅い小川だが、かつては今よりも広くて深く、さらに村のより南方を流れていた。現在の姿になったのは17世紀初頭で、村にあった水車小屋の生産性をあげるため、水路が村の中心を通るように改修工事を行ったからである。これに合わせて、17世紀半ばから20世紀にかけて5つの石橋がかけられ、「コッツウォルズのヴェニス」と謳われる美しい光景が生まれた。

TK Trading
Centre People
ロンドン東京プロパティ
ジャパングリーンメディカル
Dr Ito Clinic
早稲田アカデミー
サカイ引越センター
JOBAロンドン校
Koyanagi
Immigration UK

中心部は、1時間もあれば十分にまわれるほどコンパクト。ハイストリートに立ち並ぶ雑貨店やアンティークショップを見てまわるのもいいが、やはり川のほとりをのんびり散策するのがおすすめ。多くの観光客や地元の人々が川沿いで犬の散歩をしたり、川辺やベンチに座って話に興じたり、アイスクリームを食べ歩いたりと、思い思いの時間を過ごしている。川の水に触れてみると、強い日差しとは対象的にひんやりとして気持ちがいい。大人も土手に腰を下ろして靴を脱ぎ、素足を水につけてパシャパシャと水遊びを楽しんでいる。

また、この村には観光客向けのアトラクションが徒歩圏内にあることも魅力のひとつ。先述した旧水車小屋は「Motoring Museum(自動車博物館)」(下記参照)となっているほか、村全体を9分の1サイズに縮尺して再現した「The Model Village(モデル・ヴィレッジ)」(下記参照)、フラミンゴやペリカンなど500種類以上の鳥が集まった「Birdland(バードランド)」がある。散策だけでは物足りない…という人の欲求も満たしてくれるはずだ。


さらに時間のある人は、村から北へ歩いて30分ほどの場所にある村「ロウアー・スローター(Lower Slaughter)」のマナーハウスまで足を伸ばしてみるのもいいだろう。同ホテルでは、ラウンジやガーデンで伝統的なアフタヌーンティーを堪能することができる(45ポンド/要予約)。

家々や石橋はコッツウォルズを象徴するライムストーンで建てられており、淡いはちみつ色を帯びた景観が可愛らしい。
村にあるアトラクションのひとつ「Cotswold Motoring Museum」の入り口にある車型の生垣が、観光客の目を引いていた。
Restaurant
Joke
Henry Q&A
Travel Guide
London Trend
Survivor
Great Britons
Afternoon Tea
クリームティー(スコーンと紅茶のセット)などで、小腹を満たすのもよさそう。
川沿いにはホテルやレストラン、カフェが並ぶ。テラス席で、夏の日差しを浴びながらビールやワイン、食事を楽しみたい。
Kyo Service
J Moriyama
ジャパンサービス
らいすワインショップ
Atelier Theory
奈美デンタルクリニック
Sakura Dental

収集家の熱意に脱帽!
Cotswold Motoring Museum

自動車の歴史を紹介する博物館。創業は1978年で、車好きの英国人収集家マイク・キャバナー氏が水車小屋として使われていた建物を改装した。

キャバナー氏は英自動車メーカー「ライレー社」のスポーツカー「Brooklands」(1929年製)を30ポンドで購入して以来、すっかりクラシック・カーにハマって次々と買い集めた。当時南アフリカに住んでいた彼が英国に戻った際、この元水車小屋が売りに出されていることを知り、これも即購入。収集品をすべて輸送し、博物館としてオープンさせた。

エンジンオイルの臭いが漂う空間に、クラシック・カーのほか、レトロなバイクや自転車、交通標識、おもちゃ等が所狭しと並ぶ。時代によって変化するデザインの変遷は、乗り物ファンでなくとも楽しめる。

10:00~18:00/入場料:£7.50
www.cotswoldmotoringmuseum.co.uk

村を流れるウィンドラッシュ川にかかる5つの石橋のうち、西端にある橋の横に建つ博物館。ディスプレイされているクラシック・カーは、丁寧に手入れされていてピッカピカ!

ミニチュア・サイズの村
The Model Village

ハイストリートを南東に進み、しばらく歩くと見えてくるこの看板が目印。

ボートン・オン・ザ・ウォーターの村を9分の1サイズで再現したモデル・ヴィレッジ。隣接するパブ「The Old New Inn」の元オーナーの発案で、地元の職人らによって5年かけて制作された。完成は1937年。村を流れる川や石橋、住居、教会、ショップなど驚くほど忠実に再現されており、教会からは音楽さえ聞こえてくる。建物内の家具にまで気を配って作られたものもあり、作り手たちの村に対する愛を感じずにはいられない。

10:00~17:45/入場料:£4.50
http://themodelvillage.com

大人の腰の高さ、ものによっては膝の高さにも及ばないような小さな家々が立ち並び、村の様子がそのまま再現されている。ドールズハウスが好きな英国人ならではの精巧さに驚愕。入場チケットを提示すれば、隣接するパブの食事が10%オフに。

Travel Information 2023年8月15日現在

Bourton-on-the-Water
ボートン・オン・ザ・ウォーター

【ロンドンから車】
M40でオックスフォード方面へ向かい、ジャンクション8でA40の出口を出る。Burfordへと続くA361で曲がらずにそのままA40を進み、A429で右折。そこから5マイルほど北上。ロンドンから所要約2時間。

【ロンドンから公共交通機関】
London Paddington駅から電車に乗り、Moreton-in-Marsh駅で下車(所要約1時間半)、バス801(Cheltenham行き)に乗り換える。およそ30分でBourton-on-the-Waterに到着。

Kyo Service
J Moriyama
ジャパンサービス
らいすワインショップ
Atelier Theory
奈美デンタルクリニック
Sakura Dental

編集部制作の動画はこちら

Online Journey 関連記事

週刊ジャーニー No.1304(2023年8月17日)掲載