ワインにまつわる今月のトピック：旬の茄子の料理に合うワイン
夏野菜の中でも優れた万能選手の茄子
昨今では四季に関係なく１年中スーパーの棚に並ぶ野菜がほとんどだが、旬のものを食べたくなるのは本能からなのだろうか。夏の旬の野菜といえば、きゅうり、茄子を筆頭にトマト、ズッキーニ、ピーマン、オクラなどがその代表として挙げられるが、今回はその中でも焼いてよし、揚げてよし、煮てよし、炒めてよしと万能な野菜、茄子を使った料理２品と、それにあうワインを紹介しよう。
マーボー茄子に合うワイン
マーボー茄子
【材料】
豚ひき肉250g、茄子1本（約300g）、スプリング・オニオン（細かく割切り）125g、ニンニク（みじん切り）1片、生姜（みじん切り）30g、オリーブオイル大さじ1.5、胡麻油小さじ1.5、
調味用タレ（しょうゆ大さじ1.5、砂糖小さじ1.5、鶏ガラスープの素小さじ1.5、水1.5カップ、片栗粉大さじ1.5、ラー油小さじ1弱）
【作り方】
① 英国の茄子は皮が厚く硬いので、ガクをとった後、ピーラーで5筋ほどむく。
② 横半分に切り、さらに縦半分に切ったあと、縦長に5ミリほどの厚さの薄切りする。
③ 切った茄子の両面にオリーブオイル（大さじ1.5）をふりかけて塗りこみ（こうするとフライパンに油を敷く必要がなく、茄子が余分な油を吸い込まず、油っぽくならない）、中火にかけたフライパンに入れる。両面に焦げ目がついて全体的に透き通った感じになる位までしっかりと焼いたら、いったん取り出す。
④ フライパンに胡麻油をふり入れ、中火で豚ひき肉をしっかりと炒め、その後、ニンニクとショウガを加える。さらに混ぜ合わせた調味用タレを加える。
⑤ ほぼあんの状態になったら、④に茄子をもどし、スプリング・オニオンを加えてざっくり混ぜ、香り付けに胡麻油をひとまわりかければ出来上がり。
やや甘味もあり、辛味も含むこの料理には、爽やかで果実香味の抑えられた白ワインや、タンニン（および渋み）の少ない軽い赤ワインでも合うが、ロゼが一番合わせやすい。スペイン産のトレス・ヴィーニャ・ソル・ロゼTorres Viña Sol Rosé（ウェイトローズWaitroseにて6.99ポンド）、エンブルーホ・ロサド・ガルナッチャ・オーガニックEmbrujo Rosado Garnacha Organic 2021（ブリティッシュ・ファイン・フードBritish Fine Foodにて8.99ポンド）＝写真右、ムガ・リオハ・ロサドMuga Rioja Rosado（マジェスティック・ワインMajestic Wineにて9.99ポンド）を勧めたい。
茄子と豆腐の揚げ出しに合うワイン
茄子と豆腐の揚げ出し
【材料】
茄子1本、もめん豆腐1丁、パドロン・ペッパーPadrón10個、大根おろし1/2カップ、生姜（すりおろし）15g、天つゆ1カップ
【作り方】
① 茄子はガクをとり、皮が厚いのでピーラーで5筋ほどむく。
② 全体を横に3等分にし、長さ5センチ、厚い方の面が1.5センチほどのくし型に切り、キッチンペーパーで水気を除く。
③ 豆腐は巻きすに包み、2～3分おいて水分を切り、やっこに切る（3～４センチほどのサイコロ型に）。パドロン・ペッパーは縦に切り込みを入れ、梗を5～10ミリ程度残して形を揃える。
④ 揚げ油を160～165℃に熱し、茄子とパドロン・ペッパーを揚げる。豆腐に小麦粉をまぶし、余分な粉をはたいて170℃の油で気長にこんがりと揚げる。
⑤ 器に揚げたての茄子、パドロン・ペッパー、豆腐を盛り、天つゆをはって、大根おろし、生姜をのせれば出来上がり。
この料理には、キリっとした切れ味のよい辛口の白ワインやスパークリング・ワインが合うが、特にスペイン産のスパークリング・ワインのフレシネ・コルドン・ネグロ・カバFreixenet Cordon Negro Brut Cava（セインズベリーズSainsbury'sにて通常11ポンドのところ、今なら9ポンド）＝写真右＝を勧めたい。お天気はいまひとつの毎日だが、旬の茄子の料理と美味しいワインで乾杯！
週刊ジャーニー No.1303（2023年8月10日）掲載
セール情報をいち早くGET！今週のお買得★食料品『TKトレーディング』
