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ワインにまつわる今月のトピック㉚ 戴冠式の祝賀に合わせたワイン

5月6日(土)の一大イベント

今号では、約3週間後に迫った戴冠式をトピックとして取り上げたい。
父王ジョージ6世の死により、1952年に25歳で女王に即位したエリザベス2世の戴冠式は1953年6月2日に行われた。それから歴代最長の在位期間を務め上げた同女王が昨年9月8日に逝去したのにともない、チャールズ3世が誕生。来たる5月6日に、ウェストミンスター寺院でその戴冠式が壮大に行われる。この儀式で、チャールズ3世は公式に王冠を受け、英国および英連邦の君主の座に就くことを宣明する。
エリザベス2世の戴冠式後には、同女王は約3万人の兵士・軍関係者、29の楽隊、27台の馬車を伴って2時間かけて7キロに及ぶパレードを行い、ザ・マルに沿って野営した徹夜組を含み、推定300万人の支持者がステート・ワゴン(馬車)内で手を振る女王に歓喜した。また、英国で行われた戴冠式としては史上初のテレビ中継がなされ、英国内で推定2,700万人が視聴し(当時の総人口は3,600万人)、国民の関心の高さを伺わせた。来月6日のセレモニーがどのような規模になるのか注目される中、バッキンガム宮殿は、戴冠式を祝うために誰もがストリート・パーティーなどの場で楽しめる料理として、ケン・ホムKen Homのアジア風にマリネしたラムのコロネーション・ロースト・ラック(骨付き背ロースの塊肉)、ナディヤ・フセインNadiya Hussainのコロネーション・オーベルジーヌ(ナス)、アダム・ハンドリングAdam Handlingのストロベリー&ジンジャー・トライフルを発表した。戴冠式の週末には、英国内各地の庭園や公園、通りといったコミュニティ・スペースで、数千ともいわれる祝賀イベントが開催される予定で、これらの料理が様々な場所で供されることだろう。

70年前に「発明」されたチキン料理

エリザベス2世の戴冠式で紹介され、昨年の女王即位70周年記念の公式祝賀会でも供された料理にコロネーション・チキン(直訳すれば「戴冠式チキン」)がある。これは1953年1月、戴冠式にさきがけ、祝賀ランチ用の料理としてコンスタンス・ スプリーConstance Spryと、英国最古の料理学校コルドン・ ブルーで教鞭をとっていたローズマリー・ヒュームRosemary Humeが考案した「カレーマヨ風チキン」で、戴冠式当日には、世界各国からの招待客たちに振る舞われた。今では簡単に手に入るカレー用スパイスだが、戦後間もない1953年には入手困難で、これを使った「コロネーション・チキン」は特別な料理だったのだ。今日では、レーズンやマンゴー・チャツネ、アーモンドを加えるなどしてアレンジされている。食べ方も、サンドイッチの具にしてみたり、パイ生地で包んでみたりとさまざま。チャールズ3世の戴冠式にも、このような独特の国民的な料理が「発明」されるのではないかと、筆者は内心期待している次第だ。

戴冠式のお祝いにお薦めのワイン

さて、戴冠式の週末には、コロネーション・チキンや先にご紹介した3品のほか、ソーセージ・ロール、ポーク・パイ、カナッペ各種、ラムのカトレット、サラダなどが祝いのテーブルに登場するはず。冷たく冷やしたイタリアの発泡性ワインのプロセッコとしてサン・レオ・プロセッコSan Leo Prosecco DOC(ウェイトローズにて7.99ポンド)、ミラボー・ピュル・ロゼ・プロヴァンスMirabeau Pure Rosé Provence(ウェイトローズにて11.99ポンド)は買い得・飲み得のワインだが、今回特にお薦めしたい1本がある。エリザベス2世の戴冠式祝賀ランチで、コロネーション・キチンに合わせたワインとして供されたモーゼル・ブラウネベルガーMoselle Brauneberger 1943にあやかって選んだリースリング・ブラウネベルガー・モーゼル・グンテル・シュタインメッツRiesling Brauneberger, Mosel, Gunther Steinmetz 2021(ジェロボームJeroboamsにて14.95ポンド)=写真。これはリースリング種で造られたドイツのワインで、果実香味が非常に豊富、かつ酸味の引き締まった白ワイン。赤ワインなら、シャトー・メーム・ボルドー・シュペリュールChâteau Méaume Bordeaux Supérieur 2018/19(マジェスティック・ワインで12.99ポンド)は、ラムのお供として裏切らないワインだ。では、新国王の門出を祝って乾杯!

週刊ジャーニー No.1286(2023年4月13日)掲載

ミヨコ・スティーブンソン Miyoko Stevenson

WSETディプロマ取得。Circle of Wine Writers会員。Chevalier du Tastevin(利き酒騎士)団員。Jurade de St-Emilion団員。Ordre des Coteaux de Champagne団員。国際日本酒利き酒師。The Guild of Freemen of the City of London会員。ワイン関連の訳書・著書あり。現在、ロンドンでワイン教室を主宰。
www.miyokostevenson.co.uk
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