
「昨年末、ソーホー地区に風変わりなお店がオープンした。すごい人気らしい」との極秘情報が友人から届いた。サイトを覗くと使われている写真から店名のロゴまでどれも古&ダサで胸躍らない。コンセプトは「古き良き時代のイタリアン-アメリカン」。食べ物でアメリカが絡んで来たら益々胸躍らない。その偏見が裏切られることを期待して行ってみた。店舗は巨大で地下にもテーブルずらり。大きい店だけど、1950年代にシシリー島を出てロンドンやニューヨークに渡ったグラッソファミリーによる家族経営。最前線は仲良し兄弟たちが仕切っている。料理はどれもお腹空かせて帰宅した子に母が笑顔で出すようなマンマの味。盛りつけも家庭的だけど、マンマの味はストレートに美味しい。地階はDJブースもあって懐かしいディスコ風。ちょっと騒々しい。「地方から電車で来ました」っぽい洗練夜明け前の若者が多い印象。あちこちに女子会テーブルが見られる。値段はサービス料込みなので支払い時は要注意。なんかこの店、不思議に楽しい。胸躍らないとか言ってごめん。また行く。(たべ太蔵)


総合評価 4.1
食事
サービス
雰囲気
お値段(1人分・ドリンク抜き)
£30~35
Grasso
81 Dean Street, London W1D 3SW
https://grassosoho.com
Opening hours
Tue-Thu 12:00-23:00
Fri/Sat 12:00-24:00
Sun/Mon Closed(定休日)
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週刊ジャーニー No.1334(2024年3月21日号)掲載