マグレ・ダックはフォアグラ用にデップリ太らせたカモの胸肉を油を引かず、胸肉から出る脂でゆっくり焼き上げる一品。驚くほど柔らかくて美味しい。£ 16.90

「プリ・フィックス」ってのは「定価」って意味。ここではセットメニューのこと。看板にはブラッセリーってあるけどホームページでは「ビストロ」。どっちなの? 要は手頃な値段でフレンチが食べられる庶民派のお食事処ね。テーブルに着くと早速バゲットが運ばれて来る。ひとかじりしてすぐ期待値アゲアゲ⤴。パンが美味い店は大概料理もグー。メニューはひと時代前のオーソドックス大衆フレンチ。つまり本場のフランス人が家や食堂で食べているような気取りのないフレンチ。ムール貝の白ワイン蒸しは納得の仕上がり。やっぱ白ワインとエシャロットのシンプルソースが一番ね。メインのバベットステーキはテンダーで激ウマ。バベットとはフィレ肉の横に扇状についてる柔らかいお肉。ちょっとしか取れない部位らしい。これはもうフランス人にならってレアに焼いてもらうべし。もう一つのメインにはフォアグラ用に太らせたカモの胸肉「マグレ・ダック(カナル)」。肉が赤ちゃんの頬のように柔らかい。赤ちゃんの頬食べたことないけどね。添えられたポテトはドフィノワーズ。これ、結構手間かかるのにエラいぞ君たち! どれもボリューム満点、2コースでお腹パンパン。別腹用に頼んだタルトタタンも「本来はこうなんだぜ」と言いたげに飾り気ゼロで味よしの一皿。「ミシュランだ? 美食だ? こちとら大衆食堂よ!」とでも言いたげな庶民派味自慢の小さなブラッセリー。店名に恥じないリーズナブルなお値段。ちょっとサービス遅いけど、リストにプラスワンして間違いなし。 (たべ 太蔵)

写真左=ゴートチーズのグリルのブルスケッタサラダ。ナシのポーチがアクセント £6.90 写真中央=蒸しムール貝の白ワインソース。庶民派食堂の割にかなりのハイクオリティ £7.90 写真右=これがバベットのステーキ。本場フランスではこれを生で食べる人が多いらしい。でもちょっと冒険過ぎるのでせめて「レア」に焼いてもらうべし。 £15.90
写真右=タルトタタン。3つ星レストランでは絶対に見られない豪快な盛り付けだけど、食堂だもの。美味しいからこれでよし!

総合評価

 

食事

 

サービス

 

雰囲気

 

お値段(1人分・ドリンク抜き)

25~35

PRIXFIXE

39 Dean St, Soho, London W1D 4PU
TEL 020 7734 5976
http://www.prixfixe.net/

Opening hours

Mon-Sun 12:00-23:30
セットメニュー各種あり

週刊ジャーニー No.1125(2020年2月20日)掲載