Q198チャリング・クロスの地名の由来って…?
Aふむ。この間、余が教えた と同様に、大通りが交差(クロス)する地点ゆえに、チャリング・クロスだと思ったじゃろ? 残念、大外れじゃ!チャリング・クロスの「Cross」は十字架じゃ。
13世紀の国王エドワード1世の王妃エリナーは、リンカンシャーで病死したのじゃが、当時の国王夫妻はウェストミンスター寺院に埋葬しておったゆえ、彼女の亡骸をロンドンまで運ばなければならなかった。棺を下ろして葬列が休憩を取るたびに、その場所に十字架を建てるよう国王は命令。当時「チャリング村」と呼ばれておった同所も、そのひとつというわけじゃよ。

十字架が飾られた記念塔「エリナー・クロス」は現在、駅前に移設されておるが(右を見よ)、実はこれはレプリカじゃ。オリジナルの木製は17世紀に破壊され、再建された石塔も実物はロンドン博物館にあるぞ。
ちゃーんと理解したか? しっかり覚えておかんと、首はねちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1336(2024年4月4日)掲載
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