Q196キングズ・クロス、地名の由来を教えて?
Aキングズ・クロス(King’s Cross)という地名にある「キング」とは、ジョージ4世のことじゃ。酒、ギャンブル、女に溺れ、浪費と放蕩癖で悪名高いジョージ4世じゃが、一方で芸術や建築への造詣が深く、奴が資金を気にすることなく「理想の実現」を追求したゆえ、リージェント・ストリートやバッキンガム宮殿といった今のロンドンの街並みが完成したとも言える王じゃな。
1830年にジョージ4世が死去した後、国王の死を悼んで、この地に記念碑が建てられたのが由来じゃ。同所はグレーズ・イン・ロード、ペントンヴィル・ロード、ニューロード(現ユーストン・ロード)という3つの大通りが交差(クロス)する地点じゃ。その交差地点にジョージ4世の記念碑が設置されたことから、同地一帯を「キングズ・クロス」と呼ぶようになったのじゃよ(右を見よ)。
ちなみに、この国王像は「邪魔だ!」と不評だったゆえ、15年後にさっさと取り壊されたのじゃがな。
ちゃーんと理解したか? しっかり覚えておかんと、首はねちゃうぞー!
週刊ジャーニー No.1334(2024年3月21日)掲載
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