Q180あちこちで見かける赤い花飾り、一体何のため?
Aふむ。英国では、普段から慰霊碑に赤い花輪が捧げられておるのをよく目にするじゃろうが、近頃はニュースキャスターが胸にこの赤い花をつけておったり、赤い花がデザインされた商品が販売されていたりと、不思議に思うのも無理なかろう。
この花は、第一次世界大戦の終結を記念する「リメンバランス・デー(Remembrance Day)」の追悼花じゃ!1918年11月11日午前11時に休戦協定が締結され、当時の国王ジョージ5世は、この11月11日を終結記念日に制定。終戦後、荒地となった激戦地一帯に血のように赤いポピーが咲き乱れたという逸話から、追悼の気持ちを込めて赤いポピーを身に着けるのじゃよ。
ちなみに、お隣のフランスも11月11日は終戦記念日じゃ! じゃが、象徴とする追悼花は赤いポピーではなく、フランス軍の軍服と同じ色を持つ青い矢車菊。人々はこの青い花を胸に飾るそうじゃよ。
ちゃーんと理解したか? 覚えておかんと、首はねちゃうぞ!
週刊ジャーニー No.1315(2023年11月2日)掲載
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