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■ 第215話 ■ダビデ、家臣の嫁とチョメチョメ

▶イスラエル王国2代目国王となったダビデは33歳の頃、エルサレムを王都と定めた。紀元前1000年頃のことだ。それから40年ほど時が経ったある日、ダビデは王宮屋上からエルサレムの民の暮らしぶりを眺めていた。70歳過ぎても視力はかなり良かったらしい。眼下にとてつもない美人が水浴びをしている姿が見えた。スッポンポンの全裸だ。興奮したダビデ、側近に「ひゃー、すんげぇ美人。あれ、どこの誰?」と尋ねた。側近は答えた。「はい、バト・シェバ様でございます。あなた様の有能なる家臣、ウリヤ様の奥方にございます」。「そうかそうか。すぐにここに呼べ」。「いや、あの、申し上げましたようにウリヤ様の奥方にございます」。「わしゃ気にせんぞ。すぐに召せ」。「ハハッ(このエロ殿が)」。

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▶側近は困りながらも使者を送った。やがてバト・シェバが王宮にやってきた。ダビデは「遠くで見ても美しかったが近くで見るとなお美しい」と大絶賛しつつ「亭主はどうしておる」と尋ねた。バト・シェバは「あなた様の命により戦場に赴いております」と答えた。ダビデは「それは寂しかろう。ささ、予が慰めて進ぜよう」と言いながら困惑するバト・シェバをひょいと抱き上げて寝室に連れて行きチョメチョメしちゃった。さすがかつて巨人ゴリアテを倒した男。寝技もすごい。バト・シェバは妊娠した。もはや三流官能小説家でも避けて通るストーリー展開。赤ちゃんが出来るようなことをしておきながら出来たら出来たで「どうしよどうしよ」と学生並みに大パニック。そんな中、邪悪なアイディアが浮かびバト・シェバの亭主ウリヤを戦場から呼び戻した。そして戦況を尋ねるふりをしながらウリヤに言った。「ご苦労であった。今夜は家に帰り、女房をたっぷり可愛がってやるが良い」。ウリヤがバト・シェバを抱けばお腹の子はウリヤの子。全て丸く収まりウッシッシ大作戦。なんでこんな男を唯一神が王に選んだのかサッパリ分からない。汚いやり方に呆れるしかないがこれもまた紛れもなく「旧約聖書」の中に登場する真面目なお話。

水浴びするバト・シェバ
水浴びするバト・シェバですが、何か?

▶国王に一時帰宅を薦められたウリヤ。しかし「部下が戦場で戦っているというのに、どうして私一人が家で休めましょう」とこの申し出を固辞。焦ったダビデ、ウリヤに酒をふるまって酔わせ、さらに帰宅を薦めたがウリヤの信念は揺がず、結局帰宅しなかった。ああ神様、ウリヤの方がよっぽど王様の器だと思いますけど。追い込まれたダビデ、ウリヤの上官に手紙を書き、ウリヤを最も危険な戦地に送るよう命じた。そこではイスラエル軍に甚大な被害が出ていた。そしてダビデの思惑通りウリヤも激闘の末に戦死した。まさにクズ野郎。しかし誰も国王に意見できない。


▶ある日ナタンという預言者が王宮にやって来た。そしてダビデがやらかした鬼畜の所業を別の人物に置き換えた例え話をダビデに聞かせた。聞き終えたダビデ、全身を震わせながら「そんな酷いヤツおる? 即死刑だ!」と叫んだ。しかしそれが自分のことだと気づき激しく後悔した。「私は大罪を犯してしまった」と身をよじらせて慟哭。神に許しを請うた。しかし神の怒りは尋常ではなかった。神はバト・シェバがダビデの子を産むとすぐにその命を奪った。次に神の怒りはダビデの息子たちに向けられた。ダビデ一家、血で血を洗う抗争が始まる。なんだかなーな暗澹たる気持ちで次号に続く。チャンネルはそのままだ。

参考:阿刀田高著「旧約聖書を知っていますか」他 

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週刊ジャーニー No.1337(2024年4月11日)掲載

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