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■ 第113話 ■なんか、教科書と違う日本史

▶昨年秋ごろからロスチャイルド家を中心に据えてヨーロッパやアメリカの歴史をぺろ~んと眺めてきた。ロスチャイルド家は19世紀初めのナポレオン戦争あたりから約100年かけて英王室や議会、中央銀行やシティの奥深くまで巧みに入り込み、イギリスと二人三脚で大英帝国の大繁栄期を迎えていたことが分かった。一方、イギリスがロスチャイルドなどの金融資本家に食い散らかされていく様子を見ていたアメリカは、ロスチャイルド家が狙う通貨発行権を必死に防衛していた。イギリスを篭絡した同家だったが、アメリカでは苦戦した。アメリカはヨーロッパの権力や宗教弾圧から逃れて来たような人たちが作った自由と平等を求める新しい国で、当然ながら王も貴族も有力諸侯も存在しない。国のトップを借金漬けにしてその権力を最大活用するヨーロッパ式のやり口が通用しなかった。そんな中、ロスチャイルド代理人と娘の婚姻で繋がったペリー提督が1853年、日本に差し向けられた。

▶アメリカの通貨発行権奪取に手を焼くロスチャイルド家が、代わりに目を付けたのが日本だったのか。違う。ロスチャイルドが大いに利益を上げたのはヨーロッパの他にインドがあった。彼らがインド、ヨーロッパ、北米という大市場の次に狙いをつけたのはインドに並ぶ巨大市場「清」だと言われる。アヘン戦争に勝利したとはいえ、清は依然、頑なに市場を開放しない。その固く閉ざされた扉を無理やりこじ開けさせる役として日本が選ばれた可能性が高い。事実、歴史はそうなっていく。

ザビエル
なんか、また引っ張り出されたザビエルですけど、何か?

▶日本の学校では世界史と日本史を分けて教える。しかし15世紀末に大航海時代が幕を開け、一部の白人が世界中で悪さするようになって以降、日本史はヨーロッパ抜きには考えられなくなっていく。ザビエルらイエズス会は純粋に布教目的に日本にやって来たのではない。日本到達直前までスペインはカリブ海や中南米で先住民を殺戮した。殺し過ぎて労働力が不足したためアフリカから数千万人を奴隷として連れ去った。イエズス会はこの蛮行を神に代わって容認した。イエズス会とはカトリックきっての武闘派集団で布教と植民地化はワンセット。しかしこの頃日本は戦国時代。ザビエルは日本ではカリブ・中南米式は無理と判断。布教ファースト作戦に切り替えた。その後にやって来た宣教師らは作戦通り九州の大名らを改宗させ、社寺仏閣を破壊させた。なので当時のイエズス会やフランチェスコ会の宣教師たちを、熱心に布教活動し、時には殉教した立派な人たちといった誤った印象を学校で植え付けるのはやめるべきだ。その後、蘭、英、仏、露、米が続々と日本にやって来るが純粋に友好や親善目的でやって来た者など皆無。仲良くやろうぜと言いながら、艦上の大砲はしっかり日本に向けられていた。

▶ペリーがやって来てすぐクリミア戦争が始まった。インドではセポイの反乱が起こり、清では第二次アヘン(アロー号)戦争が勃発。北米では南北戦争も始まる。イギリスはその全てに絡んでいたため日本のような小国に構っている暇はなかった。なので幕末の日本で活発に行動するのは主に英系の銀行や商社というビジネス集団だ。幕末明治とはイギリスやフランスの政府ではなく、より私的な組織が描いたシナリオがあったと見るべきで、世界史とシンクロさせないと正しい日本史は見えてこないぜと、上から目線で語ったところで次号に続く。チャンネルはそのままだぜ。

週刊ジャーニー No.1233(2022年3月31日)掲載

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