1/20 英国人は何人か―DNAの45%はフランス人!?

 「自分の国を一番だと思っている」「プライドが高い」などと言われがちな英国人。確かに、大英帝国の歴史を背負うだけに高いプライドを持ち、他のヨーロッパの国とは違うと自負する英国人は少なくないだろう。しかし、そんな英国人にとってはショックな生物学的事実が明らかになり、話題となった。

 すなわち、多くの英国人のDNAの45%、つまり約半分がフランス人のそれと一致したというのだ。またドイツ人と同じDNADNAも25% 共有しているとされる。「デイリー・メール」紙が報じた

 オックスフォード大学が2000人のコーカソイド(白色人種)の英国人を対象にDNA調査を実施し、ヨーロッパの他国の人々のDNA情報6000人分と比較したところ、このような結果が出た。白人英国人のDNAは、実に17の異なるグループにわけられるという。

 DNAの一部は、最後の氷河期の後、英国に移住してきた人々のものをそのまま受け継いでいるが、紀元前55年から410 年まで4世紀半にわたって英国を支配下においたローマ人や、北欧から来襲し、北イングランドを中心に勢力を広げたバイキングの影響は、DNA上、ほとんど見られないことも分かった。

英国人を形成するDNAのうち、ドイツ人のDNAの起源は、現在ドイツと呼ばれている地域から、1600年前にイングランドに侵入した人々にあるとされる。またフランス人のDNAは、バイキングの一派でフランス北部に定住していたノルマン人がイングランドを征服する前に入ってきたという。他にもベルギー、デンマーク、スペインの人々とも英国人はDNAを共有していることが指摘されている。

 ただ、ひとくちに「英国」といっても差異があり、きわだった特徴を示す地域もある。例えばスコットランドのオークニー諸島の人々は、600年間ノルウェーの支配下にあった歴史の痕跡がいまなお強いことがわかった。また、ウェールズの一部で、DNAに初期ブリトン人のものが多く見られ、その点でウェールズの人々は「最も色濃くブリトン人の血をひく人々と言える。ただし、ウェールズ全体というわけではなく、場所によって、この特徴も明白な地域とそうでない地域に分かれるという。その他にも、今回の調査では興味深い地域的固有性が多く明らかになった。

 専門家らは、これらの結果は、疾患や病気を遺伝的観点から研究するにあたって役立つものと説明している。