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【征くシリーズ】Holiday

2017年5月18日 No.984

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王室所有の華麗なる社交場 アスコット競馬場を征く

▲写真:昨年のロイヤル・アスコット2日目、「ロイヤル・ハント・カップ」にて優勝した「Portage」号
(騎手はジェームズ・ドイル)=2016年6月15日
(Photo by Alan Crowhurst/Getty Images for Ascot Racecourse)。

王室所有の華麗なる社交場

アスコット競馬場を征く

英国人がこよなく競馬を愛していることは世界が知るところ。
近代競馬の発祥地とされ、ダービーを筆頭に多種多様なレースが数多く開催される。
その中でも、格の高さで群を抜くのがロイヤル・アスコットだ。
毎年6月に行われる同レースの舞台となるアスコット競馬場について今回はお届けしたい。

●征くシリーズ●取材・執筆/本誌編集部

日々の暮らしから戦場まで―馬と人の深いつながり

アスコット駅から競馬場に向かう道。
木立の中、すでに優雅な雰囲気が漂う。
馬と人との関わりの歴史は長い。
馬が家畜化されたのは紀元前4000年とも3000年ともいわれる。羊、山羊、牛などに続いて人に使われる動物となったと考えられているが、これら前者と馬が大きく異なるのは、飼われる理由が食用、皮の利用、農作業の効率化にとどまらなかった点だ。馬は、非力な人間たちに代わって、物を運ぶ役目を積極的に担うようなったのだった。紀元前2000年ごろには馬車が実用化されて普及し始め、西は地中海沿岸諸国から東は中国までその利便性を多くの文明が認めるに至った。
馬は、陸上輸送においてなくてはならない存在となるかたわら、戦場では戦車をひいて力強い活躍を見せるなど、他の家畜とは明らかに違う形で人類に貢献していく。
さらには、人を直接運ぶようにもなった。すなわち、人が馬にじかに乗る技術が開発され、遠距離を短時間で移動することが実現されたのだった。しかも、行程は整えられた道である必要はなく、山の上り下りもこなし、深さにもよるが川を横切ることすら可能という万能ぶりを発揮した。ラクダやロバなど、人が直接またがって移動手段として使うようになった動物は他にもいるが、そのスピードと快適さ、可動範囲の広さにおいて、馬に及ぶ動物は皆無だったといっていいだろう。
馬は実用面で重用(ちょうよう)されただけでなく、やがて、ユニークな形で人類の歴史に関わるようになる。馬を走らせて速さを競わせるゲームが行われるようになったのだ。競馬の誕生である。紀元前12世紀にはギリシャで競馬が行われていた記録が残っているという。
ただ、競馬の本場とされる英国で競馬が初めて行われたのは、存外遅い。古代ギリシャで裕福な層の人々が競馬に興じていた時代から2000年以上もの時を経た、12世紀ごろになってからのこととされている。「近代競馬」と分類される、現在につながるスタイルで競馬がスタートするまでには、それからさらに300年ほど待たねばならなかった。
専用のコースを設け、定められたルールのもとに競う近代競馬は、1540年、世界初の競馬場としてオープンしたチェスター競馬場で始まった。

パレード・リングごしにグランドスタンドを望む。
グランドスタンド内はたっぷりと自然光が注ぎ、
節電できる造りになっている。
倹約家で知られるエリザベス女王も、きっとご満足のことだろう。
競走馬の品種改良が進み、1700年代には「サラブレッドThoroughbred」と名づけられた品種が登場。以降、少しでも速く走ることのできる馬を生み出すために、人はしのぎを削ることになる。
1791年には「ジェネラル・スタッド・ブック」が発行され、すべてのサラブレッドについての記録を公式に登録・公開することになった。
変わったのは競走馬だけではない。
18世紀ごろには、現在一般的にみられるステークス方式と呼ばれる賞金制度が普及。レース名に「ステークス」と付いているのを見聞きした読者も多いことだろう。このステークス方式は当初、馬主どうしが賞金を出資し、レースの1位、2位、3位でその賞金を一定の割合(例えば、7対2対1)で分割してとりあうものだった。現在ではこの賞金を拠出するのは競馬の運営組織であることが主流となっている。
また、競馬業界を統括する組織の必要性が認められ、1750年、「ジョッキー・クラブ」が発足。1993年には「英国競馬公社(British Horseracing Board)」へ、さらには2007年、「英国競馬統括機構(British Horseracing Authority)」へと組織は拡大の道を歩んだのだった。

女王の鶴の一声で始まった競馬場

1540年にチェスター競馬場が建設されてから477年。この時間の中で、近代競馬は順調に発展をとげてきたわけだが、その中で英国の王室が果たした役割の大きさは特筆に値する。
王侯貴族に愛され、「貴族のスポーツ」という異名をとった狩猟で、王侯貴族が移動手段として用いたのは、ご承知のとおり、馬。イングランドの名だたる君主たちの中にも狩猟好きは多く、若かりし頃のヘンリー8世やエリザベス1世なども乗馬は得意だったと想像できる。
英王室が近代競馬史に華々しく登場したのは1711年のこと。ウィンザー城のそばで乗馬を楽しんでいた当時の君主、アン女王=右下の肖像画=が、その頃「East Cote(東岸)」と呼ばれていた一帯を見て、「馬を競わせるには絶好の場所」と直感したという。
間もなく、この場所に競馬場が設営され、その年の8月11日には初レースが行われた。
この場所こそが今のアスコット競馬場である。
ちなみに、初レースは6歳以上であれば、雄馬、雌馬、去勢馬のいずれかにかかわらず出走資格が与えられた。最終的に7頭が出走。レース方式は3度のヒート・レースだった。同じ組み合わせで競争し、2度勝った馬が優勝というものだったが、1レースは、過酷なことで名高いグラン・ナショナルとほぼ同じ4マイル(約6・4キロ)。どの馬が優勝したか記録には残っていないが、これを3度も走って優勝した馬のスタミナは並大抵のものではなかったはずだと説明されている。
なお、「ロイヤル・アスコット」の名でおなじみの4日間(2002年より5日間)にわたって行われるイベントがいつ始まったかは断定されていないものの、1768年が最初の年だったと考えられている。1807年には、「ゴールド・カップ」と名付けられたレースが導入された。今日でもロイヤル・アスコットで、最も重要なレースと位置付けられているこのレースは、「レディーズ・デーLadies' Day」とされる3日目(現在は木曜日。かつては金曜日)に行われるのが伝統。この日は、ロイヤル・アスコットの日程中、最も人手が多いことでも知られる。
人手といえば、ロイヤル・アスコットでは、1日あたり7万人余が訪れるとされているが、これらのレース観戦者の多くを収容するのが、2006年6月20日、エリザベス2世みずからの手でリニューアル・オープンが成った、グランドスタンドだ。2004年から2年間、アスコットを閉じて建てられたもので、総工費は2億ポンド。
スタンド席のほか、217にも及ぶプライベート・ボックス(ボックスによって、10人~108人まで対応)、ミシュラン三つ星を獲得したレストラン・シェフ、レイモン・ブランによる「パノラミック・レストラン」(最上階であるレベル6に位置する)を含む12のレストランやバーを備え、ロイヤル・アスコットが、単なるレース観戦を目的としたイベントではなく、一大社交の場であることを示す。1794年に初めて建てられた、収容人数1650人という初代のスタンドの建築関係者が見たら、度肝を抜かれてしまうことだろう。

階級社会を観察するのに最適な場所

王室所領内に築かれた競馬場で、王室主催で行われるロイヤル・アスコットは、よくも悪くも、英国の伝統を強く感じさせる行事といえる。
原則として、一般人は立ち入ることができない「ロイヤル・エンクロージャー」(このエンクロージャーに入る資格のある人物にゲストとして招かれた場合を除く)の存在や、次でご紹介する、細かいドレスコードは、王侯貴族を頂点とする階級社会が英国社会に厳然と残っていることを改めて認識させる。
この事実を快く思わない英国人も少なくないことだろう。
しかし、英国の伝統を垣間見るという観点からすると、ロイヤル・アスコットはこれ以上ないほどの最適なイベントであり、その舞台となるアスコット競馬場は、我々異邦人にとってきわめて興味深い場であることは確かだ。本稿が掲載される時点で、まだ今年のロイヤル・アスコットのチケットは一部購入可能。できることなら、在英期間中に一度は出かけてみられるようお薦めする。
ただ、アスコット競馬場は、ロイヤル・アスコットのためだけではないことも覚えておきたいもの。ロイヤル・アスコットは格も高い分、値段も高い。それに対して、7月14・15日の「サマー・マイル・ロイヤル・レーシング・ウィークエンド」、28・29日の「キング・ジョージ6世・ウィークエンド」(Travel Information参照)をはじめ、12月まで様々な競馬イベントが予定されている。 
 ロイヤル・アスコットでは、入場できるエンクロージャー(チケット)によっては、日本でいうパドックにあたる「パレード・リング」で馬を見ることができないなどの制約が多いが、それ以外のイベントでは、もっと気軽に本場での競馬を体験することができる。
賭け事を推奨するつもりはないが、「アスコットで馬券を買った!」という体験は良い記念になるかもしれない。
今年の英国は、なかなか気温があがらず、曇り続きで春らしい春はなかったが、これから夏にかけて、天候が良くなることを祈りつつ、アスコット競馬場を訪れる計画を立ててはいかがだろうか。

{ロイヤル・アスコット2017}
  6月20日(火)~24日(土)

4つのエンクロージャーをのぞいてみる!

※写真はすべてアスコット提供。

ロイヤル・エンクロージャー
Royal Enclosure

1807年、「ゴールド・カップ」レースが導入された際、時の国王、ジョージ3世とその家族、招待客、臣下のために特別にスペースを囲った(enclose)のが始まり。
「ロイヤル・エンクロージャー」が設けられるのは、ロイヤル・アスコット期間中のみ。
パレード・リング、プレ・パレード・リングの両方にアクセス可。
グランドスタンド内ではレベル4のバルコニー席、グランドスタンド正面の西側前の芝生エリア、グランドスタンド裏側の西側のロイヤル・エンクロージャー・ガーデンズなどにアクセス可。
ロイヤル・アスコット期間中、利用可能なレストランは「Parade Ring」「Windsor Forest」「Panoramic Restaurant」「Trackside」「The Wyndham Club」「The Green Yard」。
会員制。新規で会員になるためには、アスコット競馬場の公式ウェブサイト内にある申請フォームに必要事項を記入して送付(締め切りは5月半ば)。ロイヤル・エンクロージャーの会員2人(5年以上会員であることが必須)の推薦が義務付けられている。申請費用はひとり分につき50ポンド(夫婦の場合は100ポンド)。
ドレスコード
【女性】
スカートは短い場合でも、ひざのすぐ上までが限度。それより長めならOK。
ストラップレスのドレスは不可。肩のストラップの幅は1インチ(2.54センチ以上)。
ジャケットやパシュミナなどのショールは着用可だが、その下のドレスの丈、ストラップについては規定厳守。
パンツスーツは可。長さはくるぶしまでのフル・レンクス。
今年からジャンプスーツ=写真右=も許可されることになった。長さはくるぶしまでのフル・レンクス。ストラップレスは不可。肩のストラップの幅は1インチ(2.54センチ)以上。
帽子は必ず着用のこと。髪飾りタイプのものは、直径4インチ(約10センチ)以上のベースがあること。
禁止:ストラップレス、ホルターネック、スパゲティ・ストラップ(細いチューブ状の肩ひも)、上腹部露出(ヘソ出し)、ファンシードレス、何らかの宣伝の入ったドレス。
【男性】
黒またはグレーのモーニング。
ウェストコート、タイ必須(クラバットは不可)。
黒またはグレーのトップハット(山高帽)必須。レストラン内、プライベート・ボックス内、プライベート・クラブ内、およびバルコニーやテラス、ロイヤル・エンクロージャー・ガーデンズ内の着席スペースでは脱いでもOK。
色つきリボンなどを追加したトップハットは禁止。
黒い靴。
【子供】(金・土曜日のみ来場可)
10~17歳の女性は、成人女性の服装規定をそのまま厳守。ただし、髪飾りは規定より小さくても可。
10~17歳の男性は、成人男性の服装、またはラウンジ・スーツ+シャツでもOK。
【その他】
外国からの来場者は、自国の民族衣装を着用してもOK。
現役の軍関係者は、制服を着用してもOK。

クィーン・アン・エンクロージャー
The Queen Anne Enclosure

クィーン・アン・エンクロージャーと
ヴィレッジ・エンクロージャーの
ドレスコードは共通。
女性には、このような
パンツルックも許可されている。
いうまでもなく、アスコット競馬場の生みの親であるアン女王の名にちなむエンクロージャー。他の競馬イベントでも、上から2番目のランクに位置づけられるエンクロージャーの名称として使われることが多い。
ロイヤル・アスコットでは、チケットは75ポンド~88ポンド。
パレード・リング、プレ・パレード・リングの両方にアクセス可。
グランドスタンド内ではコンコース・レベルなどにアクセス可。
ロイヤル・アスコット期間中、利用可能なレストランは「On 5」「Carriages」「Sandringham」「Old Paddock」「The Lawn Club」。
ドレスコード
【女性】

男性のスーツは、黒やグレー1色でなくともOK。
かといって左写真のような格子柄を着用するのは
勇気がいるが…。
ストラップレスのドレスは不可。肩のストラップの幅は1インチ(2.54センチ)以上。
パンツスーツ、ジャンプスーツともに可。長さはくるぶしまでのフル・レンクス。
短パンは不可。
帽子、または髪飾りは必ず着用のこと。
上腹部露出(ヘソ出し)禁止。
【男性】
スーツ+シャツ+ネクタイ。
【子供】(金・土曜日のみ来場可)
10~17歳の女性は、成人女性の服装規定をそのまま厳守。ただし、帽子または髪飾りは着用しなくてもOK。
13~16歳の男性は、スーツまたはジャケット+シャツ+ネクタイ。12歳以下はスマート・カジュアル。ジャケット、あるいはネクタイはなくてもOK。

ヴィレッジ・エンクロージャー
The Village Enclosure

今年から設定されたエンクロージャー。
22日(木)~24日(土)の3日間のみ設定。チケットは68ポンド(土曜日はすでに完売)。
レースコースの内側の専用エリアで観戦。
ロイヤル・アスコット期間中、利用可能なレストランは「Village Pavilion」「The Villiers Club」。
ドレスコード
【女性】
女性、男性ともにクィーン・アン・エンクロージャーのドレスコードと共通。

ウィンザー・エンクロージャー
The Windsor Enclosure

ロイヤル・アスコットの期間中、
毎日午後2時にエリザベス女王が
馬車でおでましになる(Royal Procession)。
4頭立てのこの馬車は、
レースコース内のウィニングポストまでのびる
直線コースを東側から入場。
©2013 Getty Images
もっとも庶民的といえるエンクロージャー。チケットは37ポンド~46ポンド(土曜日はすでに完売)。
レースコースの内側にある専用エリアで観戦。食事・飲み物のストールあり。
ロイヤル・アスコット期間中も唯一、エンクロージャー内でのピクニックが許可されている(他のエンクロージャーについては、外から食べ物・飲み物を持ち込むのは禁止だが、駐車場でのピクニックはOK)
ドレスコード

特に規定はないが、プロサッカー・チームのユニフォームのレプリカ、何らかの宣伝の入った服などは禁止。
もちろん、帽子をかぶるなど、おしゃれをして出かけてもOK。

完全初心者向け!
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アスコット競馬場での楽しみ方

レースカードの見方

騎手が着用するユニフォーム(Owner's Silksと呼ばれる)
サドルのゼッケン
馬の名前(馬が英国生まれでない場合は、その後ろに国名が記してある)
前回のレースに出走してからの日数
馬の色(B=Bay鹿毛・赤褐色、Br=Brown褐色、Ch=Chestnut栃栗毛、Gr=Grey灰色、Ro=Roan糟毛=鹿毛や栗毛に白い差し毛がある)
馬の性別(c=colt4歳未満のオスの子馬、f=filly4歳未満のメスの子馬、g=gelding去勢馬、h=horseオス馬、m=mareメス馬)

競馬新聞「Racing Post」片手に
パレード・リングに立てば、
立派な競馬通(つう)!?
オス親
メス親
メス親のオス親
枠番
過去6レースの成績(ハイフンの前は昨年のもの、「1」は1着、B=brought down落馬、F=fell転倒、P=pulled up落馬、U=unseated rider落馬)
過去の優勝経験(C=course winnerこのコースで勝った経験あり、D=distance winnerこの距離で勝った経験あり、CD=course and distance winnerこのコースのこの距離で勝った経験あり)
馬が負うべきウェイト(stones/pounds 騎手の体重がこれに足りない場合は「重り」もつけて走る。通常、良い成績が見込まれる馬には多目のウェイトが課される)
レイティング(5つ星はそのレースの勝ち馬と予想されていることを示す。1つ星は「勝つ望みなし」。しかし、この星どおりの結果にならないことも少なくないのが競馬の面白いところか)
ハンディキャップ・レースでは、この数字が大きいほどウェイト(重り)が多いことを意味する(つまり、馬として勝つ見込みが高いことを示す)

1

アスコット競馬場の開場は午前11時。レースが始まるのは午後2時ごろ(レース数が多い場合や日が短い冬場は早まる)。現地でランチを堪能してからレースに臨むというパターンが想定されている。現地に到着し、ゲート内に入ったら、まずは当日の「オフィシャル・プログラムOfficial Programme」を購入しよう。ゲート近くに必ず販売ストールがあるはず(ストールには「Racecard」と出ている。レースカードのみなら、レースの5日前からウェブサイトでダウンロードすることも可能)。

2

A4の半分ほどの大きさの「オフィシャル・プログラム」にある、当日の敷地内案内図をまず確認。グランドスタンド周辺の様子、自分のエンクロージャーの位置、トイレの場所、ピクニック・エリアなどがこれで把握できるはず。もし、エンクロージャーへの行き方がわからなければ係のスタッフの人たちにたずねよう。

3

「オフィシャル・プログラム」には、その日のレースの詳細が、レースごとに記してある。どうしても見たい(賭けたい)レースのめぼしをつけておくといいだろう。その日のメインのレースは4または5レース目であることが多い。レースとレースの間隔は思ったより短く、全レースに賭けるのはかなり忙しい。

4

ロイヤル・アスコット以外の競馬イベントでは、通常、どのエンクロージャーのチケットでも、「プレ・パレード・リングPre-Parade Ring」(馬が登場するのはレースの25分前)、「パレード・リングParade Ring」(馬が登場するのはレースの15分前)へのアクセスが可能であるはず。例えば、「パレード・リング」で、出走馬の様子をチェックし、「元気がありそう」「落ち着いている」など、賭けの判断材料にすると面白い。
ちなみに、取材日当日は、「元気がありそう」な馬が勝つ割合が高かったように思う。
パレード・リングでは、ゼッケンが隠れて見えないこともあるので、馬をエスコートする担当者の左腕についている番号を確認すること。

5

パレード・リングで馬を観察した後は、馬券を買いに急いで購入窓口へ。のんびりしていると、レースが始まってしまうので注意。いろいろな賭け方があり、それを説明するのはここでは割愛する。一番シンプルなのは「to Win」(1着)に賭ける方法。

編集部が今回試したのは、小さく複数に賭けるやり方。勝ち方も小さくなるが、負けも小さくてすむという、セコイけれど傷が浅くてすむ方法だ。
例えば8頭が出走するレースがあったとする。このうち、3頭を選んで(倍率は低いが一番人気の馬を含むといいだろう)2ポンドずつ賭けるとし、「2 pounds each, to win for No△△, □□, ○○, please.」という具合(馬の名前ではなく、番号で伝えること)。もし、次のレースでない場合は、どのレースに賭けたいかをきちんと伝える必要がある。
ちなみに、パレード・リングそばにブースを構えているベッティング・ショップ(賭け屋)では、2ポンドから賭けを受け付けてくれるが(カードももちろん使えるが、小銭を用意していくとスピーディー)、コースのまわりで電光掲示板をたてて賭けを受け付けている、「通(つう)」御用達のブースを利用する場合は、5ポンドが最小金額。
この日の取材班は「ビギナーズ・ラック」で、3レース目にきた! (勝ったら、馬券を購入したブースへ。すぐに配当金を支払ってくれる)結局19ポンド使い、20.40ポンド勝って、十分満足。
使う上限をあらかじめ決めておき、負けがこんでもそれ以上は賭けないで、ぐっとガマンすることを強くお薦めする。

Travel Information

※情報はすべて2017年5月15日現在のもの。

アスコット競馬場の地図
Ascot Racecourse
High St, Ascot, Berkshire SL5 7JX
Tel: 0844 346 3000
www.ascot.co.uk

アクセス

アスコットの地図
…アスコット競馬場はウィンザー城近郊。ロンドン中心部からなら約50分。パーキング(イベントによるが、一部の駐車場は無料。レースコースの内側も駐車場として使われる)についての詳細はウェブサイトでご確認を。
www.ascot.co.uk/directions
電車…ロンドン・ウォータールー駅からアスコット駅までサウスウェスト・トレインで約55分(オイスター・カードでは行けないので注意)。30分に1本程度の割合。駅からアスコット競馬場まで徒歩10分。レース当日は多くの利用者が同駅で下車するので、人々の波を追って歩けば道を間違えることはナシ!
www.southwesttrains.co.uk

7月28日(金)、29日(土)
キング・ジョージ6世・ウィークエンドKing George VI Weekend に注目!
※29日:チケットは前売りで28ポンド~(18歳以下無料)

日本中央競馬会(JRA)が、7月29日(土)に、アスコット競馬場のパレード・リングそばにブースを出すことを決定。日本の紹介に努める意向とのこと。日本食、日本酒のサンプリングも計画中。この機会に同競馬場を訪れては?
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無敵艦隊、壊滅への道

超大国スペインと弱小国イングランドの
『激突までの道のり(前編)』 『激突の瞬間(後編)』

写真で旅するロンドン @journey.london


2017年 07月 20日

2017年 07月 21日

2017年 07月 19日

2017年 06月 30日