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世界に先駆けて設置された英国の地下鉄だが、その分近代化が遅れ、夏には車内や駅構内の暑さがここ数年特に深刻で、大きな問題となっている。このほど、地下鉄内を涼しくするために、巨大な氷の塊を電車内に設置して冷房効果を得るという案が実験されていることが伝えられ、これが成功すれば、暑さにあえぐ地下鉄利用者にとって朗報になると期待されている。
ロンドン交通局では、1億5,000万ポンド(約330億円)をかけて、地下鉄内の冷房設備の可能性をいくつか探求しているとされ、「氷の塊」案はこのうちのひとつという。
この冷房設備では、氷の塊を乗客から見えないよう、客席シートの下の冷蔵タンクに入れ、電車が、気温が比較的低い地上を走っている間はこれらの氷は凍ったまま保管され、地下に入った時点で冷蔵装置のスイッチが切れて氷がゆっくりとけるようになるとされる。
電車が地下を走る間、この氷の上を通過する空気は氷に熱を吸収されることで冷やされ、その冷たくなった空気が車内に吹き出るという仕組みで、溶け出た水はまた電車が地上に出た際にタンク内で凍らせるというサイクルが繰り返されるという。
ロンドン地下鉄の主要路線は、冷房設備が発明される以前に建設されたものが多く、電車の内外には冷房設備を取り付けるのに必要なスペースがなく、解決策がみつからないまま今日に至っている。
この氷を使った冷房設備は研究所における現在の実験段階で効果が認められれば、早くとも来年夏には、ヒースロー空港から中心部を抜けてロンドン北部へと約72キロの区間を走るピカデリー線全車両に設置される予定という。
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