BY JAPAN JOURNALS LTD www.japanjournals.com
4/11 欧州人権裁判所大法廷、凍結受精卵使用をめぐり、英国人女性に敗訴判決

欧州人権裁判所大法廷は、ガン治療で不妊となった英国人女性が、元パートナーの同意がなくても、治療前に凍結保存した受精卵の使用を認めてほしいと上訴していた件に対し、これを承認しないという判決を下したことが伝えられた。

この訴えを起こしていたのは、ウィルトシャーのトロウブリッジ在住のナタリー・エヴァンズさん(35)。エヴァンズさんは2001年に卵巣ガンと診断され、ガン治療を始める前に当時のパートナーであったハワード・ジョンストンさんとの受精卵6個を、将来のために凍結保存したとされる。

ところが二人は2002年に破局。ジョンストンさんは受精卵を保存していたクリニックに、この受精卵の廃棄を求めたという。

エヴァンズさんはこれに反対し、受精卵を保存した段階で、ジョンストンさんはその使用も認めたことになり、途中の意思変更を認めないでほしいと主張。2003年にはジョンストンさんの同意がなくてもこれらの受精卵を使用できるよう高等法院に提訴したとされる。しかし、英国の法律では受精卵の使用には両者の合意を必要とし、受精卵が母体に移殖されるまでにどちらかが合意を取り下げた場合、使用を禁じていることから、エヴァンズさんはこの裁判と、さらに上訴した控訴院でも敗訴、上院へのさらなる上訴も否定されてしまったという。

これを不服としたエヴァンズさんは1年前、家族を持つ権利を主張して欧州人権裁判所に訴えを起こしたが、これにも破れ、今回の大法廷での上訴裁判では欧州人権法の3項目を掲げて論争を展開。しかしながら、「受精卵の廃棄は受精卵の『生きる権利』の侵害」との訴えに対しては大法廷裁判官17人が全員一致で合法と認め、「『個人と家族生活を尊重する権利』の侵害」、また「『差別の禁止』の違反」という点でも、13対4で合法とされ、エヴァンズさんは再度敗訴という結果になった。

エヴァンズさんは受精卵の廃棄が避けられない事態となった今回の判決に深い悲しみを訴えている一方、ジョンストンさんはエヴァンズさんに同情を示しつつも、自分にも父親になるための選択の権利があるとし、この判決は「常識の勝利」であるとコメントしたという。

© 1999- 2006JAPAN JOURNALS LTD. All rights reserved
*本ホームページ中の記事を無断で複写複製(コピー、ペースト)することを厳禁します。


Today's News Index

◆4/11 アピール・ポイントは低脂肪?――英国内でカニ肉が人気急上昇!
◆4/11 欧州人権裁判所大法廷、凍結受精卵使用をめぐり、英国人女性に敗訴判決
◆4/11 人種差別の対象は少数民族に限らず――白人の子供についても深刻
◆4/11 「隣の芝生は青い」!?――生活レベルを周囲に合わせようと無理をする人が増加

◆4/10 ゴミ箱に火をつけて煙を吸引――若者の間で新たな乱用方法が流行
◆4/10 ヨーロッパに初めて伝わった中国製陶器、100万ポンド以上で落札される
◆4/10 仕事のプレッシャーに苦しむ教師、薬物やアルコールの中毒になるケースが増加
◆4/10 目的もなくネットサーフィンに費やす時間は、1ヵ月のうちの2日間に相当!

Home→
© 1999- 2007 JAPAN JOURNALS LTD. All rights reserved