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ロイヤル・アカデミーの創設者のひとりとして後の風景画家トーマス・ゲインズボロにも大きな影響を与えたという、ジョージ王朝時代の英国を代表する画家フランシス・ヘイマンが描いた自画像は、実はオリジナルの左半分だけで、右半分には別れた妻が描かれていた事実が、アメリカで競売にかけられた絵画から明らかになったことを「デイリー・テレグラフ」紙が伝えた。
ヘイマンの生まれ故郷であるエクセターのロイヤル・アルバート・メモリアル・アート・ギャラリーには、1963年からヘイマンの自画像が展示されているが、1735年頃に描かれたとされるこの絵に関しては、絵筆とパレットを持って何かを製作中のシーンではあるものの、その構図がヘイマンらしくない、あまりにも不自然なものとして専門家の疑問の対象となってきたとされる。
ところが、ロンドンの美術商フィリップ・モールド氏は19日、この自画像は実はオリジナルの左半分のみであることを発表。残りの右半分は、米ニュー・ハンプシャー州の地方オークションで同氏が落札したもので、これにはヘイマンの最初の妻とみられる女性の姿が描かれており、オリジナルは夫婦の自画像であったことが明らかになったという。
モールド氏はこの婦人画を正確な作者不明の作品として購入したが、英国に戻ってからこの絵の加筆された分を取り除いたところ、絵の左下部分に茶色いズボンを履いた男性の脚が描かれているのを発見。この画風はヘイマンのものと悟ったモールド氏は、現存している同画家の作品と照合したところ、エクセターの自画像と合致=写真。
身につけているものや家の中の状況からこの女性がヘイマンの最初の妻であることはほぼ間違いないものの、この妻については名前すら記録に残っていない。ただ、この絵が完成する頃には夫婦関係が破綻、元来女性には冷淡だったとされるヘイマンは、腹立ちまぎれに完成しかかっていた絵のうち、妻の部分を切り離し、自分の側だけ完成させたものとみられており、同画家の怒りっぽい性格が偲ばれるという。約270年ぶりに謎が解き明かされたこの肖像画に関し、エクセターのギャラリーからモールド氏に対して購入の申し出がなされており、購入価格は明らかにされていないものの、10万ポンド(約2,000万円)程度とみられている。
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