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英国市民に、個人特有の生体情報(バイオメトリックス)を取り込んだ身分証である電子IDカードを所持することを義務付けようとするIDカード法案は、コストがかかり過ぎ、テロ防止の効果もないとの批判が高まり、大きな議論の的となっている。こうした中、ブレア首相は6日にダウニング・ストリート(首相官邸)で行なわれる月に一度の公式記者会見の中で、テロ対策が労働党の基本政策であることを印象付けるため、反対意見も無視してIDカードを導入する意思表示をする予定であることが報じられた。
IDカード導入に関しては、導入費用がはじめの予算である54億ポンド(約1兆800億円)を4倍近く上回り、10年間で190億ポンド(約3兆8,000億円)にも達するとの調査結果が発表されているほか、保守党からは、テロや不法移民を防ぐ効果もないのにコストばかりがかかる同カード導入は「新たな税金を徴収するようなもの」との批判の声が寄せられており、国民の60%がカードの導入に反対しているという。
しかし、これらの批判にもかかわらず、犯罪と社会の安全対策に関するスピーチの中でブレア首相は、すべて予算通りに納まっていることを強調。また、先月にはIDカードに生物学的個人情報が記録されることになったことで、テロ防止や不法滞在者などの取り締まりに功を奏すると主張するという。
首相官邸側では、IDカードに関するこういった強気な姿勢は、犯罪や移民問題よりも、若者の反社会的行為への対策に重点をおくといったソフト路線をとる保守党リーダー、デヴィッド・キャメロン氏の政策に対抗するものと期待している。
IDカードは2009年から、EU加盟国出身者以外の英国滞在者が3ヵ月以上英国内に滞在する際に義務付けられるとし、こういった人々が就職や国民保険の取得、公的給付金の申請の際に提示が必要とされるが、英国民への義務化までにはまだ時間がかかるものとみられている。
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