|
植物の芽吹きや開花、果実の熟す時期など、季節を示すあらゆる自然現象について、世界規模で行われた記録を比較分析した結果、ヨーロッパでは30年前よりも春の到来する時期が確実に早まっており、地球の温暖化がもたらす自然への影響が改めて指摘されたことが伝えられた。
生物学専門誌「the Journal Global Change Biology」に掲載された研究報告によると、ドイツ・ミュンヘン技術大学のアネット・メンゼル博士と、英国環境・水文学センターのティム・スパークス博士を中心とする、世界17ヵ国の科学者からなる研究チームが、地球の温暖化が自然現象にもたらしている影響を調べるために、世界21ヵ国において採取された12万5,000件以上もの記録データを分析。
これらには、シラカバやマロニエ(セイヨウトチノキ)、レンギョウ、ハシバミなど542種の植物と、19種の動物に関するデータが含まれており、このうち19ヵ国には自然現象に明らかに温暖化の影響が見受けられたという。
植物の発芽や開花、結実といった現象の80%は、時期が以前よりも早まっている一方で、紅葉や落ち葉の時期はあいまいになってきており、「秋の兆し」といったものがあまりみられないことも示唆された。春の到来が早まっているのは最も顕著な傾向であり、このように温かい時期が続くと秋の到来が遅れるとされ、平均的な秋の訪れは30年前に比べて約3日も遅くなっているとされる。
調査をまとめたスパークス博士は、温暖化の影響が大きい国ほどこのような季節の移り変わる時期の変化も顕著と指摘。ただ、今回の調査にもとづき、スロバキアのように、最近急激な気温の低下がみられた国では、春の到来が遅くなっているという対照的な結果も報告された。
© 1999- 2006JAPAN
JOURNALS LTD. All rights reserved
*本ホームページ中の記事を無断で複写複製(コピー、ペースト)することを厳禁します。
|