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郵便局業務の一部を委託されている男性が、武装した強盗に立ち向かって命に関わる重傷を負うも、郵便局側ではこの男性が委託契約規定に反したとし、その損害賠償として盗まれた現金のうち3,000ポンド(約60万円)の支払いを請求しているという不条理な事態が伝えられた。
英国では郵便局の支局形態のひとつとして、一定の契約規定の下、個人経営の店などの一角に簡易郵便局の設置を認め、その店の経営者に郵便業務を委託することがある。
ハートフォードシャーのヒッチン近郊にあるアッパー・カルドコートで、このような郵便業務を委託されているディリップ・カラヴァドラさん(42)は昨年12月9日、老齢の顧客が海外に送る荷物2つを運んできた際、手を貸すため、荷物の受け入れ口を離れ、わずか1.8メートルほど先のカウンターに移ったという。
その瞬間、フードをかぶり、バールを手にした2人組の強盗が突然押し入り、無人のまま仕切りが開いていた荷物の受け入れ口から中に侵入。カラヴァドラさんはとっさに居合わせた顧客9人を守ろうと、この強盗に立ち向かったものの、震え上がる客の目の前で、バールで頭部を10回ほど殴られ、意識を失ってしまったとされる。
犯人らは現金6,695ポンド(約133万9,000円)を奪い、さらに3人の客からも金銭を強奪して、外で待機していた3人目の犯人が運転する車で逃走。
病院に運ばれたカラヴァドラさんは、腕の骨折と頭部の重傷で入院。一命は取り留めたものの、歩けるようになるための理学療法を受けなければならなかったとされるが、郵便局側ではカラヴァドラさんの不幸な事故には同情を示すとしながらも、損害を受けたのはカラヴァドラさんが安全に関する契約規定に違反したためとし、損害の一部支払いを命じたとされる。
腕に金属板をつけてようやく仕事に復帰できたというカラヴァドラさんは、自分が犯人に立ち向かったおかげで、残りの1万4,000ポンド(約280万円)は無事だったとし、郵便局側の対応について理不尽と反発。
また、地元の国会議員などもカラヴァドラさんの立場を支持。その勇気ある行為に感謝こそすれ、損害賠償を求めるのは筋違いとして、この一件を国会で取り上げ、郵便局に命令取り消しを要請する意向を示しているという。
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