|
英国内で自閉症スペクトラム障害(※)と疑われる子供は、100人中1人にのぼっていることが明らかになり、1990年代に1万人に5人と推測された割合をはるかに上回っていることが明らかになった。
14日刊行の医学専門誌「The Lancet」に掲載された研究報告では、9〜10歳の子供5万7,000万人を対象に、自閉症スペクトラム障害(以下、ASD)の割合を調査したところ、すでにASDと診断された子供は255人、その可能性が疑われる子供は1,515人にのぼったという。
同調査ではさらに、引きこもりがちで他人とのコミュニケーションを避けたがる典型的な自閉症の割合は1万人中39人、その他の症状がみられるASD患者の割合は1万人中77人となり、自閉症関連の発達障害をもつ子供の割合は、全体として1万中116人とされたという。
ロンドンのガイズ&セント・トーマス病院のジリアン・ベアード教授は、自閉症になる子供が増えた明確な原因は不明としながらも、医療や教育、社会福祉関係者はASDの子供たちが何を必要としているかを正しく認識する必要があると示唆している。
なお、東京の全国療育相談センターの小児障害専門、栗田廣氏によると、知能面での発達障害とは異なり、はっきりとした症状が現れにくい広範囲での自閉症障害は診断が困難であったが、診断技術の発達に伴い、これまで見逃されがちだったこのような症状が発見されやすくなったことが自閉症障害児の増加につながっているのでは、との見解も示されているという。
※自閉症スペクトラム障害:他人との接触を避けたがる、いわゆる狭い範囲での「自閉症」も含め、これに関連する広汎性の発達障害の総称。他人との接触を好む、好まざるにかかわらず、周囲とのコミュニケーションに何らかの支障を生じるのが共通点。
© 1999- 2006JAPAN JOURNALS
LTD. All rights reserved
*本ホームページ中の記事を無断で複写複製(コピー、ペースト)することを厳禁します。
|