難しい選択を迫られ、何時間もそれぞれの長短をめぐって悩む人は少なくないが、何かを選ぶ時にこのように深く考え込んでしまう人に限って、誤った判断を下しやすく、逆に選択にあまり時間をかけない人ほど、最終的には満足した結果を得られるという、調査結果が発表された。
科学雑誌「Science」に掲載された研究では、心理学者グループがボランティアを対象に、車を購入するという状況を設定して実験を実施。この実験では、ボランティアに4台の車から1台を選んでもらうことを前提に、それぞれの車に関する多くの情報を提供したが、1台は他の車よりもはるかによいものであったという。ボランティアのうち半数は、熟考する時間をたっぷりと与えられ、その一方で残りの半数はパズルを解きながら、どの車がよいか、あまり考える時間を与えられなかったとされる。
その結果、熟考したグループは損をしやすく、また、考える時間をパズルで妨害されたグループは最も得をする取引を選ぶ傾向が強いことが分かったという。
また、次にはボランティアに「Ikea」で家具を購入してもらうという実験を実施。ここでもやはり、慎重に時間をかけて家具を選んだ人は2〜3週間後、購入した商品に不満をもつことが多かったとされる。
こういった現象に関して調査元では、条件が複雑になるほど、潜在意識の方が、通常の意識よりもこれらの情報をうまく扱うのに適しているためと分析。つまり、面倒な問題ほど、何かに気を取られて忙しい時や眠っている時の方がうまく対処できるという。
しかし、潜在意識でうまく対処できるのは、家や車を購入する時のような、あくまで複雑な情報を扱う選択のみであり、どちらのタオルがよいかなどの単純な問題では、処理する情報量が少ないため、通常の意識のもと、数分の思考を経て判断を下すという方法が勧められている。
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