|
航空会社に預けた手荷物が目的地に着かなかったという事態は、顧客にとっては運の悪い、一過性の出来事にしかすぎないが、航空会社側の不備や窃盗などによる、このような手荷物紛失件数は、世界中で毎年20万件も発生しており、航空産業に多額の損失をもたらしていると指摘されたことが伝えられた。
航空産業へのIT技術サービスを提供する団体「情報理論とその応用学会(以下、Sita)」によると、航空会社によるチェックイン手荷物の、このような不適切な扱いはますます増加する傾向にあり、2005年に全世界の空港でチェックインされた手荷物30億個のうち、目的地に時間通り到着しなかったのは3,000万個にものぼっており、これによる航空会社の損失額も前年の9億1,000万ポンド(約1,820億円)から、昨年には14億ポンド(約2,800億円)へと増加したとされる。
「Sita」では、チェックイン手荷物の紛失件数増加は単に、乗客が増加したことが一因としているほか、各空港での混雑が激化していること、航空会社間での荷物の取り次ぎなどが頻繁に行われるようになったこと、荷物に関する安全規制が厳しくなったことなども原因と指摘。荷物紛失の最も大きな理由は、乗り継ぎ便間での荷物の取り扱いに関する不備が挙げられており、このような手荷物が持ち主の元に戻るまでに平均31時間強かかっていると報告されている。
「Sita」では、このような問題解決のために、従来のバーコード式チェックイン・システムに代わって、小型の電子チップつきタグを荷物に取り付ける技術を奨励。無線ネットワークを駆使して、航空会社がこの電子チップつきタグを追跡することにより、従来よりも容易に紛失手荷物のあり場所を突きとめることが可能とされ、システムの導入費は高いものの、アメリカの試行テストでも99.9%の正確さが立証されたという。
© 1999- 2006JAPAN JOURNALS
LTD. All rights reserved
*本ホームページ中の記事を無断で複写複製(コピー、ペースト)することを厳禁します。
|